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お菓子がもらえなくてご機嫌斜めになるヒヨコちゃんもかわいいね

「あぁ……聖女様。やはり『ドラゴンと共に暮らす少女』は聖女様でしたか」


 デッドネットル王?

 どうして、ルゥの身体じゃないのに分かったのかな?


「えっと……どうして分かるの? 容姿が変わったのに」


「わたしは大国の王です。容姿が変わっても聖女様という事はすぐに分かります。……と偉そうに言ってはみましたが……大国の王相手に敬語を使わない者は聖女様しかおられませんので……」


「あぁ……なるほど。確かにそうだね」


 やっぱり敬語を使った方がいいのかな?


「……この国からは誰が行くんだ?」


 え?

 ベリアル?

 お菓子が無かったからご機嫌斜めなのかな?

 バスケットの中でうずくまっているね。

 ……かわいい。 

 ぐふふ。

 

「はい。わたしを含めた……この者達二人を……」


 デッドネットル王もベリアルの不機嫌さに気づいたみたいだね。

 って……え!?

 ベリアルがいきなり空間移動を始めた!?

 

「眩しくなるから目を閉じて!」


 叫んだけどデッドネットルの皆には聞こえたかな?

 マグノリアにも突然光ったら目を閉じて欲しいって伝えておけば良かったよ。

 マグノリア王は高齢だからね。

 すぐに治癒の力を使わないと。


「皆の者! 目を閉じよ! なんちゃって。てへっ」


 ん?

 今の声は……


「吉田のおじいちゃん!? おじいちゃんだよね!?」


 まだ眩しくて目が開けられないけど、絶対吉田のおじいちゃんの声だよ!?

 なんでマグノリアにいるの!?


「ええ? 白いヒヨコちゃんに連れてきてもらったんだ。マグノリア王は高齢だからなぁ。眩しくて体調を崩しでもしたら大変だろ?」


 確かにそうだけど……

 あ、目が開けられたね……って、ん?

 嘘でしょ?

 マグノリアの人間達三人がサングラスをしている!?

 この世界では初めて見たよ?

 おぉ……

 マグノリア王もしっかりサングラスをしているけど……目を閉じているのかな?

 さっき『目を閉じろ』みたいにおじいちゃんが叫んでいたからね。


「なんでおじいちゃんがここにいるの!?」


「ん? じいちゃんはマグノリア王と友達になったんだ。えっへん!」


「はぁ!? いつの間に!?」


「ほぉれ。黄色いヒヨコちゃん、チョコ入りマシュマロだぞ?」


「うわあぁい! じいちゃん大好きっ!」


 ベリアルは機嫌が直ったみたいだね。

 簡単だな……

 

「ははは! 黄色いヒヨコちゃんはかわいいなぁ」


「じいちゃん抱っこ!」


「ははは! 抱っこしてやろうなぁ。じゃあ、白いヒヨコちゃんはぺるぺるが抱っこしてくれ」


 本当に吉田のおじいちゃんはベリアルに甘いね。 

 この白いヒヨコちゃんは……やっぱりお母様だね。

 確か白いヒヨコちゃんは話さない設定なんだよね?

 ……ベリアルとは違うフワフワ感だね。

 ぐふふ。


「ヨシダ殿、もう目を開けても平気ですかな?」


 マグノリア王はサングラスをかけているからワイルドに見えるね……


「ぷはっ! (ワイルド? )もう大丈夫だ。開けてみろ?」


「はい。それでは……このメガネは外しても平気ですかな?」


「ああ、外しても平気だぞ?」


「……おお。これは……聖女様……事情はヨシダ殿から伺っています。我ら人間の為に命を落とされ、神様から新たなお身体を授かったとか……」


「……うん」


 前もって話してくれていたんだね。

 助かったよ。


「ささ、ヒヨコ様はお菓子が好きだと聞いて、たくさん作っておきました。こちらにどうぞ? 皆でお茶にしましょう」


「やったぁ! 何かな? 何かなっ?」


 ベリアルはすっかりご機嫌だね。

 くぅぅ!

 お菓子で機嫌が直るなんてかわいいよっ!


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