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皆がベリアルに夢中になる理由ってこれかな?

 ベリアルに頼まれて氷の魔法石を公爵にあげたんだけど……


「ちょうどいい箱があって良かったね。魔法石の力が無くなったらわたしが力を入れるからね?」


「はい。ありがとうございます。ですが氷の魔法石など聞いた事がありません」


「そうなの?」


「はい。水と火ならありますが……」


「生活魔法っていう事かな? 貴族とか王族は魔法石を使って生活しているんだよね?」


「王族はそうですが、貴族は一部の裕福な者だけですね。魔法石があっても魔力を入れられる者が少ないのです」


「そうなんだね。魔法石自体はあるんだね」


「はい。空になった物はいくつもありますが……」


「公爵は誰かに力を入れてもらっているの?」


「はい。魔塔の者を呼び、一か月に一度ほど力を補充しています」


「かなり高額なんだろうね」


「はい。ですからなるべく魔法石を使わないようにはしています」


「そっか。じゃあわたしが力を入れたら魔塔の仕事を奪う事になるんだね」


「確かにそうとも言えますなぁ」


「水と火の魔法石には力を入れないように気をつけないと」


 でも、そうなると水の魔法石をマリーちゃんとジャックの国に置いてきて雨を降らせるのはダメかもしれないね。

 その魔法石を欲しがる他国と戦になるかもしれないし。

 うーん。

 その辺りはマリーちゃんとジャックの国の王様と相談してみよう。


「じゃあ、そろそろ大国の王様達を迎えに行こうか」


「そうだな。なあ、ぺるみはちゃんとバスケットを持ってくれよ? えへへ。お菓子がバスケットいっぱいになったら、帰って皆と一緒に食べるんだ!」


「ふふ。皆喜ぶだろうね」


「うん! 一人で食べるより皆と食べた方が旨いんだ!」


 一人で食べるより……か。

 ベリアルは天界でずっと一人だったのかな?

 闇と光の入り混じる空間でも一人だったんだよね?

 辛かったんだろうな。


「バスケットいっぱいにお菓子をもらえたらいいね」


「うん! えへへ」


 くぅぅ!

 超絶かわいいよ!

 パンみたいな翼をパタパタさせているね。

 もしバスケットがいっぱいにならなかったら市場でたくさんお菓子を買ってあげよう。

 公爵と吉田のおじいちゃんがベリアルをかわいがる理由は、ベリアルがかわいいヒヨコちゃんだからっていうのもあるだろうけど、裏表が無いからっていうのが大きいのかもしれないね。

 偉い立場にいると騙し合ったり傷つけあったり、常に他人を疑わないといけなくて嫌な思いをするだろうけど、ベリアルはそんな腹の探り合いをしなくてもいいからね。

 お菓子が好きで、抱っこが好きで、ちょっと生意気で超絶かわいくて……

 皆、そんなベリアルに癒されているんだろうね。

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