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ベリアルの好きなお菓子ベストスリーが判明する

「ハロウィンか! オレもやりたい! オレもやりたい!」


 ぐふふ。

 ベリアルがかわい過ぎて顔が、にやけちゃうよ。

 でも、公爵の目の前でニヤニヤはできないよね……って、おぉ!

 公爵のベリアルを見る目があり得ないくらいにやけている!?


「なんとかわいらしい……その際はぜひ我が邸宅にもお越しください。バスケットに入りきらないほどのお菓子を用意しておきます」


 公爵は、孫に甘いおじいちゃんみたいになっているね。


「うわあぁ! じいちゃん大好きっ!」


「ああ……ですが、最近は暑くて……お菓子が傷んでしまうかもしれませんなぁ」


 そうか、この世界には冷蔵庫が無いから。

 

「ええ!? せっかくのお菓子が傷むなんて嫌だよ! うーんと……えーと……レイゾウコはないのか?」


 食いしん坊のヒヨコちゃんもかわいいねっ!

 ベリアルはお腹が空くと第三地区の広場にある冷蔵庫の前で座って良い子に待っているんだよね。

 くぅぅ!

 激かわだよ!

 こっそり盗み食いしないところがかわいいよね。

 盗み食いしてもかわいいけど……

 ぐふふ。

 この世界の人間は夏場の食中毒が心配だろうね。

 第三地区にも幸せの島にも冷蔵庫みたいに冷やす事ができる箱があるから安心だけど。

 中に氷の魔法石を入れているから電源がなくても平気なんだよね。


「レイゾウコ? それはなんですか?」


「いつも食べ物を冷たくしておけるんだ! プリンもゼリーも冷たくて最高なんだ!」


「プリン? ゼリーは分かりますが……プリンとは?」


「じいちゃんはプリンを知らないのか? ぺるみの作るプリンは世界一旨いんだ!」


 ……!?

 今、わたしの作るプリンが世界一おいしいって言った?

 じゃあ、ベリアルの大好きなお菓子のナンバーワンはわたしが作ったプリンっていう事!?

 そしてナンバースリーが群馬の温泉まんじゅうか。

 じゃあ……


「ヒヨコちゃんが二番目に好きなお菓子って何?」


「ん? ぺるみが焼いてくれるクレープだ!」


 わたしが焼いたクレープ!?

 一位と二位がわたしが作ったお菓子っていう事!? 

 なんて事なの!?

 今日は記念日だよ!

 ベリアルがわたしのお菓子を好きって言ってくれた記念日だよ!

 ぐふふ。

 ぐふふふ。

 最高だよ!

 

「ねぇねぇ。じゃあさ、わたしのお菓子が一位と二位っていう事は、わたしの事も好きなんだよね? ね!」


「それとこれとは話が別だ!」


「ええ!? そんなぁ……」


「ぺるみは変態だから甘やかすとさらに変態になるだろ!? だから厳しくしないとな!」


 ……!?

 なんなの!?

 このちょっと生意気なかわいいヒヨコちゃんは!

 もうメロメロだよ!

 ぐふふ。

 堪らないね。

 

「ははは! ヒヨコ様は手厳しいですなぁ。レイゾウコ……ですか。我が公爵家にも欲しいですなぁ」


「ん? じいちゃんもレイゾウコが欲しいのか? なぁ、ぺるみなら作れるだろ? 作ってやれよ! お菓子が傷んだら大変だろ?」


「……ヒヨコちゃんが『ぺるみ大ちゅき』って言ってくれたら作るけど?」


 ぐふふ。

 さぁ、言うんだよ。

『ぺるみ大ちゅき』って!

 さぁ!


「……」


「ええ!? なんで黙るの!?」


「……」


「うぅ……分かったよ。ぐすん……言わなくていいよ……うぅ」


 ……あれ?

 わたし、お父様みたいになっているような?

 

 うーん。

 今のこの会話をベリス王が聞いていたら『レイゾウコで荒稼ぎしましょう』ってグイグイきそうだよ。

 帰ったら早速商売の話になりそうだね。

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