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やっぱり吉田のおじいちゃんはすごく偉い神様だった(4)

 とりあえず、書類の下敷きになっているお父様を助けてから……


「うわあぁん! ペルセポネェ! 怖かったよぉ! っていうかなんで皆助けないの?」


「え? うーんと……それは、お父様が打たれ強いから?」


 ほぼ毎日ヘスティアとヘラに火干しされているし。

 あれでよく生きていられるよ。


「えへっ! かわいいペルセポネに褒められちゃったっ!」


 いや、褒めてはいないよ?


「お父様にお願いがあるの」


「え? なになにっ? なーんでも叶えてあげちゃうよっ!」


「天界は、たるんでいるみたいなんだよ。地位の高い愚か者が、弱い者いじめをしているの!」


「え? でもブラックドラゴンが悪者を全員自害させたよね?」


 やっぱり消滅させたのか……

 冥界で幸せになんて暮らさせたくはないからね。


「おじい様? まだベリアルをいじめていた奴らは生きているのかな?」


「んん? ちょっと待て……」


 おぉ!

 何かを考えている人っぽいポーズだ!

 きっと天界中の人の心を聞いて悪者を探しているんだ。

 さすが偉い元神様だね。

 後光が差しているよ!


「んん……うーん……えへへ。お着替え中。んふふっ」


 え?

 お着替え中?

 もしかして、覗き見も水晶無しでできるの!?


「ええっ!? なになに? かわいい? ねぇねぇ?」


 お父様……

 群馬にいた時みたいになっているね。

 お父様は吉田のおじいちゃんが初代の神様だった事に驚かないのかな?

 お母様とハデスはまだ現実を受け入れられないみたいだけど。


「うーん、天ちゃんの好みじゃねぇなぁ」


「なーんだ。つまんないの」


 この二人……

 そっくりだ。

 あぁ……

 ウリエルも苦労してきたんだね。

 そりゃ、幼女の精巧なフィギュアを作って現実逃避したくもなるよね。

 

「おっ! いたいた! 二人生きてるなぁ。なかなか良い暮らしぶりだ。うーん。ベリアルに色々させてたみてぇだなぁ」


「二人か……ちなみに大天使?」


「いやぁ、違うなぁ。中流くらいか? こいつらよりベリアルの方が強いけどなぁ」


 大天使じゃないからブラックドラゴンのおじいちゃんにやられなかったのかな?


「ベリアルはずっと虐げられてきたんだね。どれだけ辛かったか」


「かわいいペルセポネが考えるお仕置きだからきっとかわいいんだろうなっ! なにかな? お父様に教えて?」


「うんっ! あのね? ハデスにも協力して欲しいの。いいかな?」


「……ペルセポネの頼みならなんだってするぞ? ベリアルは一時期側付きだったからな。わたしもその者達には罰を与えたい。とりあえず、自害させるか?」


 とりあえず自害させる!?

 ハデスらしい考えだね。


「ありがとう。でもね? あんなに強いベリアルが、やり返さずに我慢していたんだからわたしも我慢するよ?」


「……? では、わたしは何をすれば?」


「ふふふ。たるみきった考えと身体を鍛錬してあげるだけでいいの」


「……え? そんな事でいいのか?」


 そうだよ。

 ハデスの鍛錬はとんでもなく恐ろしいからね。

 神様のお父様の権限で、最近たるんでいる天族代表として皆の見ている前で鍛錬させるの。

 他の天族への牽制にもなるし。


 さぁ、お仕置きの時間の始まりだよ。

 五分……いや、一分もしないうちに『一思いに楽にしてください』が出るだろうね!

 罪を悔いて泣き叫べばいい!

 あははは!


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