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ベリアルの寝言は最高にかわいいよね

「ん? あれ? オレ寝てたのか?」


 ベリアルがお昼寝用バスケットの中で目を覚ます。


 くぅぅ!

 超絶かわいい!

 超絶かわいいよっ!

 

「うん。気持ち良さそうに超絶かわいく寝ていたよ?」


「あれ? もう皆は帰ったのか? 誰もクラスルームにいないぞ?」

 

「あぁ……今まで誘拐犯の孫にされてきた事を学長に話しに行ったんだよ。毎日扇子で叩かれたり暴言を吐かれたりしていたらしいから」


「うわあ……最悪だな」


「うん。ずっと皆我慢してきたんだけど、もう限界がきたみたいだね」


「殴って従わせるなんて最低だ……」


 あぁ……

 ベリアルも天界にいた頃に悪い天族に殴られていたのかな?

 

「そうだよ! 最低だよ!」


「……じゃあもう今日のアカデミーは終わりか?」


「うん。ベリアルがかわいく『それ、オレのクッキー』って寝言を言っていた頃には終わっていたよ?」


「な……!? オレ、そんな事は言ってないぞ!?」


「……ぐふふ。超絶かわいい……」


「黙れ! 変態め! うぅ……じゃあもう公爵のじいちゃんの邸宅に行くのか?」


 おぉ……

 ごまかしたね。

 かわいいっ!


「そうだね。今、ちょうど上位精霊達と明日の劇の打ち合わせが終わったところなの。また明日の劇の時間に来てくれるって」


「そうか。皆帰ったのか。じゃあ、大国の王達を呼ぶまでの間、公爵のじいちゃんの邸宅に行ってお菓子を食べるぞ! 約束したんだ」


「ふふ。公爵はベリアルの為にペロペロキャンディを作らせるらしいから、楽しみだね。朝食べたナッツのタルトはおいしかった?」


「うん! すごく旨かった!」


 ご機嫌でかわいいね。

 明日の劇はベリアルが主役のかわいいものになりそうだし楽しみだね。  

 ぐふふ。

 鼻血を垂らさないように気をつけないと。

 でも、上位精霊達はお願いした通りにやってくれるかな?

 ……不安になってきた。

 皆、自分が一番目立ちたいタイプだからね。

 あ、闇の精霊は違うかな。


「じゃあ、空間移動を頼めるかな?」


 バスケットを二つ忘れないようにしないとね。

 あと、氷の魔法石は絶対に忘れたらダメだね。

 かなり貴重な物らしいから。


「任せとけ! 出発だ!」


 ふふ。

 本当にベリアルはかわいいね。

 

「うわあぁ! 眩しい……ヒヨコ様……ですね?」


 公爵の声が嬉しそうだね。

 まだ眩しいから目を開けられないよ。

 うーん。

 空間移動する前に『今からそっちに行くよ』っ言えたら移動先の人間の目が痛くならないのにな。

 天族はこの光に慣れているからそれほど眩しくないみたいだけど、わたしは慣れていないから眩しいんだよね。

 

「じいちゃん! もう眩しくないぞ! 早く! お菓子お菓子! って、あれ? じいちゃん……だよな?」

 

 公爵の膝に飛んで行ったベリアルが公爵の顔を見上げながら首を傾げているね。

 くぅぅ!

 かわい過ぎてクラクラするよ!

 ……?

 あれ?

 確かに声は公爵だけど……

 アンジェリカちゃんのお父さんかな?


「えっと……公爵の息子さん?」


「え? ははは! ペリドット様は褒め上手ですなぁ」


「ええ!? じゃあ本当に公爵!?」


 嘘じゃないみたいだね。

 でも、若返り過ぎじゃない?

 二十歳は若返って見えるよ?

 まだ二回しか飲んでいないはずだけど、パパの解毒薬が効いたのかな。

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