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まだまだ属性検査会場には行けそうにない

(仕方ないな。ほら、水は全て消したぞ?)


 ポセイドンがヘスティアの火干しを恐れて慌てて水を消したね。


(ありがとう。助かったよ。でも、さっきの水でできたドラゴン、すごくかっこ良かったよ)


(ははは! そうだろう)


(属性検査の時にもあのドラゴンを出してもらえるかな? 神官を驚かせたいの)


(いいだろう。いくらでも出してやるぞ! ははは!)


 ポセイドンはこういう事が好きだよね。

 本当に助かるよ。

 ……今もポセイドンはわたしの身体の中に入っているのか。

 考えると……気持ち悪っ!


「素晴らしいっ! さすがはネーレウス様だっ!」


 先生は精霊を尊敬しているんだね。

 本当はネーレウスのおじいちゃんじゃなくて海の神様なんだけどね。


「うん。でも、嘘だらけの属性検査にすごく怒っているみたい。早く検査場に行きたいらしいよ?」


 わたしがだけどね。

 騙すみたいで申し訳ないけど検査が終わる前に会場に着かないと。


「大変だっ! 急いで検査会場に行ってくださいっ!」

「ヒヨコ様のお力ならすぐに到着できますか?」


 あぁ、そうだった。

 先生と学長にも来て欲しいってポセイドンが言っていたんだ。


「あのね? ネーレウスが二人にも付いてきて欲しいんだって。アカデミーから少しだけ外出しても平気かな?」


 先生だから授業とかがあったら無理だよね?


「わたしは学長ですので講義はありませんから外出できますよ?」

「わたしも精霊学の講義は三時限目からですから。ネーレウス様と共に外出ができるとは……幸せですっ!」


 授業じゃなくて講義なんだね。

 アカデミーは高校とは違うんだね。


「えっと……誰かに会場に行く事を伝えないと。いきなり消えたら驚いちゃうからね」


 近くに先生は……いないね。

 でも、逃げ遅れた学生が二人いるね。

 さっき逃げ惑っていた二人かな。

 ……?

 ドラゴンがいた事に驚いたのは分かるけど、どうして逃げなかったのかな?

 怖過ぎたとか?

 とりあえず、この人間達に伝えてもらおう。


「ごめんね? お願いがあるんだけど『学長と魔術科の先生が属性検査会場に行ったからしばらく留守にする』って伝えてくれるかな?」


「あ……はい」


 いきなり話しかけられたから男の子の方が驚いたみたいだね。

 

「あの……ごめんなさい。話を聞いてしまって。あの……あなた様は上位精霊様と意思の疎通ができるんですか?」


 女の子の方が怯えながら話しかけてきたね。

 あなた様って……

 わたしが怖いのかな?


「……うん。できるけど……もしかして、わたしって怖がられているのかな?」


 まあ、確かにドラゴンと仲良しだし上位精霊を呼び出せるなんて、人間には怖いよね。


「あ……いえ……あの……お願いです! わたし達の国を助けてください!」


 え?

 助けてください?

 何から?


「えっと……よく分からないんだけど」


「あの……雨が降らなくて……それで水神様に助けて欲しいんです!」


「水神様?」


 水の精霊じゃなくて、水神様?

 水神様ってなんだろう?


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