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神力は遺伝なのかな?

 白いかわいいヒヨコちゃんの姿のお母様に空間移動してもらい幸せの島に到着する。

 わたしがいなくなった後、おばあ様と公爵はどんな話をするんだろう? 


「お母様、ありがとう」


「ふふ。いいのよ? 久々にあの二人に会えて楽しかったわ?」


「お母様はどうして公爵にココちゃんのおばあさんを助けるようにお願いしたの?」


「そうね……二人の王子のどちらにするか悩んだの。あの時、もう公爵の兄である第三王子は王になる為に動いていたのよ? だから囚われた王女の為に動きにくいかと思ったの。それと、公爵の方が優しかったというのもあるわね」


「そうなんだね。お母様が前に話していた囚われた神力を持つ少女はココちゃんのおばあさんだったんだね。お母様はずっと皆を陰ながら見守ってくれていたんだね」


「……ペルセポネはどうして神力を持つ人間が産まれてくるか知っているかしら?」


「え? うーん。遺伝なのかな? ココちゃんのおばあさんとルゥは親戚だから。でもそうなると『聖女だったルゥ』の母親も神力があったんだよね? じゃあココちゃんもお兄様も神力があるっていう事かな?」


「ココちゃんに神力は無いわ。ルゥの兄には少しあるようね。その神力を精霊に変換させて魔術を使っているの。ルゥの兄は魔族と共に暮らしていたから、自分に神力がある事は魔族から知らされていたでしょうね。双子の妹のルゥが聖女だと知ってからはお腹の中にいる時に妹から神力を分けてもらったと思ったようね」


「そうなんだね。でも、どうしてココちゃんには神力が無いの? ココちゃんのお父さんにも神力は無いの?」


「王女は囚われている時に神力を全て奪われてしまったの。だから王女の子孫には神力は受け継がれなかった……今はそう話しておきましょう」


「……? それって……母親のお腹の中で神力を受け継いでいるって事?」


「そうね。正確に言えば神力を持つ女性の体内からしか神力を持つ者は産まれない。つまり、神力を持つ男性と神力を持たない女性の間の子には神力は受け継がれないの。といってもこの考えは神力を持つ人間を見続けてきたお母様の仮説なの。正確な事は分からないわ」


 そうか。

 お母様は群馬にいたペルセポネの魂を入れられる肉体を探していたんだ。

 だから、神力を持つ人間を見守り続けていたんだね。

 その過程でいろいろ手助けをしていたんだ。


「じゃあ、神力を持つお兄様と神力を持たないココちゃんに子供が産まれても神力は無いっていう事なんだね」


「今まで通りならばそうなるはずよ? そして……今この世界に神力を持つ女性はいなくなってしまったと考えていいわ」


「え? まさか……ルゥが最後の神力を持つ女性だったっていう事?」


 なんだろう?

 違和感がある……?


「ええ。そうよ。つまり……もう神力を持つ者は産まれないの」


「でも……どうして人間が神力を持っているの?」


「それはじいちゃんから話そうなぁ」


 いつの間に……

 さすが初代の神様だね。

 気配を感じなかったよ。


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