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上品だと思っていたおばあ様に向こう見ずな過去があったと知り驚愕する

「あの……おばあ様と公爵は恋人だったのかな? すごく仲良しだね」


 わたしの勘違いかな?


「いえ……わたしはカサブランカとは……違います。幼馴染みといいますか」


 ん?

 この感じは……

 公爵はおばあ様を好きだったのかな?


「そうよ? わたくしと殿下は色々な冒険をした大切なお友達だったの」


 おばあ様?

 今、冒険って言った?


「冒険!? うわあぁ! どんな冒険をしたの!? 聞きたいな」


 冒険って言ったら宝探しとかだよね?

 すごいなぁ。

 わたしもやってみたいな!


「ペリドット様が思い描く冒険とは違います。カサブランカは、深夜の邸宅で魔物を捕まえると言い虫取り網を振り回したり、虹の始まりを見たいと言い崖に登り落ちそうになったり……クマポイを一撃で倒した時にはあまりの恐ろしさに恥ずかしながらわたしは気絶してしまいました」


 え?

 おばあ様って今はすごく上品なのに……

 子供の頃は結構活発……というか向こう見ずというか……

 あれ?

 またクマポイって言ったね?


「公爵、クマポイって人間なら皆知っているのかな? わたしは知らないの」


 魔族の中で育ったからかな?

 おばあ様が子供の頃に一撃で倒したっていう事はかわいい動物とか?


「クマポイは、魔物らしいのですが、よく分からないのです。カサブランカが倒して狩猟祭で計測した後、いつの間にか姿を消していたようです。熊のように大きくて獰猛に見えましたが」


「え? 熊みたいに大きくて獰猛? そんな生き物を子供の頃のおばあ様が一撃で倒したの!? 剣とか……もしかしておばあ様には魔力があるの!?」


 小さな女の子が素手で倒せるはず無いからね。

 

「いえ……カサブランカは拳で一撃で倒しました」


 公爵が昔を思い出して軽く震えているみたい。

 でもまさかそんな事は……


「え? 嘘だよね?」


 拳で一撃?

 熊みたいに大きかったんだよね?

 あり得ないよ!?

 ん?

 熊っぽいからクマポイ……とかじゃないよね?

 さすがにそれはないよね?

 

「いえ。本当です。わたしも我が目を疑いましたが、確かにカサブランカは九歳の頃に魔物を倒していました」


 うわあ……

 公爵の顔色が青白くなっているね。

 今話した以外にも色々な事があったんだろうね。

 

「えっと……クマポイって本当に魔族だったのかな? 突然いなくなったの?」


 熊みたいな魔族なんていたかな?


「薄暗かったのでよくは見えませんでしたが、あれは普通の動物とは違いました。わたしはすぐに気絶してしまったのでよくは覚えていませんが……」

 

 なるほど。

 公爵は気絶したのか。

 子供だったし普通はそうだよね。


「そうなんだね。おばあ様は怖くなかったの?」


「あの時はいきなり襲いかかってきたから仕方無く殴ったの。本当は仲良くしたかったのよ? ふふふ」


 おばあ様が魔族を怖がらないのは昔からだったんだね。


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