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うさちゃんが聖獣王? (2)

「スコシチガウ」


 ……え?

 聖獣王が話し始めたけど……

 何が違うんだろう?


「聖獣王? 何か知っているの?」


「イマノ、ウサギノ、ヨウナ、カラダハ、アノオカタノ、カラダ、ダカラナ」


「え? そうだったの?」


「タダ、ヒタイノ、マホウセキハ、テンカイニ、イタコロハ、ナカッタ」


「それって……聖獣王だったうさちゃんに、この世界の魔法石がくっついたっていう事?」


「サアナ。シンジツハ、ワカラナイガ……ソウ、カンガエルノガ、シゼン、ダロウ」


「……誰にも真実は分からないんだね」


「ソウダロウナ。ハルカ、ムカシノ、コトダシ、アノオカタハ、ココロヲ、シッカリ、カクシテ、イタカラナ」


 聖獣王のこの話し方……

 間違いないね。

 聖獣王にも心を聞く力があるんだ。


「聖獣王だったうさちゃんは、オケアノスが魔法石に闇の力を入れた時……その魔法石を額につけて現れた……?」


「ナニガ、アッタノカハ、ワカラナイガ、ソノヨウダナ」


「魔法石は、オケアノスが力を入れた時に砕けたって聞いたけど……」


「じいちゃんが思うには……」


 吉田のおじいちゃんが真剣な表情で話し始めたね。


「……うん?」


「うさちゃんはオケアノスの願いを叶えようとしたんじゃねぇかなぁ?」


「オケアノスの願いを……? 確か、聖女を蘇らせる為に闇の力を魔法石に入れようとしたんだよね?」


「その時に何かしらあって、うさちゃんの額に砕けた魔法石がくっついたんじゃねぇかなぁ?」


「何かしら……か。うさちゃんにその時の記憶がないのなら、何が真実なのかは誰にも分からないんだね」


「そうだなぁ……聖獣王だったうさちゃんはその時に記憶を失って今に至るわけだ」


「聖獣王だったうさちゃんを誰も捜さなかったのかな?」


「うーん……あの頃の天界は荒れてたからなぁ……油断すりゃ、いつ命を奪われてもおかしくねぇ状況だったんだ」


「まさか……どこかで命を奪われたと思って、誰も捜さなかったの?」


「ぺるぺるが思う以上に天界は荒れてたんだ……」


「……そんな」


「悲しいけどなぁ……それが現実だ」


「うさちゃんは、遥か昔みたいに聖獣王に戻りたいと思わないのかな?」


「うーん……ずっと寝てるのがいいみてぇだし、それはあり得ねぇだろ」


「でも……いつか記憶が戻って聖獣王の座を巡る争いが起きたら……」


「ベツニ、アノオカタガ、ノゾムナラ、ソウシテモイイ」


 聖獣王?

 そんな簡単に譲っていいの?

 確かに権力とかに興味がなさそうだけど……


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