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パートナーを家族に紹介する時ってソワソワするよな(2)

今回はベリアルが主役です。

「うん。でも……オレから話すよ」


 リリーは頑張って島から出てくれたんだから、今度はオレが勇気を出す番だ!


「うん……」


 リリーが恥ずかしそうに微笑みながら返事をしたけど……

 かわい過ぎてニヤニヤしちゃうよ。

 って……

 第三地区の皆もニヤニヤしてるぞ。


「コホン。えっと……オレ……リリーとパートナーになる事にしたんだ」


 恥ずかしいけど、ちゃんと言わないとな。


「ベリアル……おめでとう!」


 ゴンザレスが嬉しそうに話しかけてくれたな。


「メリアルお兄たん、おめれと。スーたんもすごくうれちいよ」


 スーたんは今日も朝から激かわだ。

 ん? 

 リリーがスーたんを見て一瞬驚いたような顔をしたけど、すぐに笑顔になった?

 どうかしたのかな?

 顔占いで何か見えたのか?


「ベリアル……スーたんがね? わたし達に赤ん坊が産まれたら毎日子守唄を歌ってくれるって」


「え? そうなのか?」


 あぁ……

 スーたんは本当にかわいいなぁ。


「(赤ん坊に子守唄を歌う自分の姿がかわいく見えるからそうしたいと思っている事は内緒にした方がいいよね? でもスーたんらしくてかわいいかも)……皆、素敵ね。すごくすごく心が清らかだわ」


 ……?

 小声で話したところがよく聞こえなかったけど……


「うん! 第三地区の皆はそうなんだ!」


「……ヨシダは……相変わらずだけど」


「え? じいちゃんがどうかしたのか……って。はぁ。またフンドシ姿で踊ってるのか」


 でも、すごく嬉しそうだからそのままにしておくか。


「ヨシダは、いつでもどこでもヨシダなのね」


「そうだな。じいちゃんは、いつでもどこでもじいちゃんだ」

 

「……不思議ね」


「ん? 何がだ?」


「さっきまでは島から出るのが怖かったのに……今は……」


「今は?」


「……すごくワクワクするの」


「ワクワク?」


「うん。上手く言えないんだけど……この第三地区でなら、わたしらしくいられそうな気がする」


「そうか」

  

 リリーらしく……か。

 きっと花みたいに可憐で、鳥みたいに綺麗な声で笑うんだろうな。


「……え? ええ!? あなたはリリー島の!? 感じが違うから分かりませんでした……」


 ん?

 ウェアウルフが突然叫んだ?

 どうかしたのか?


「ん? あぁ……ウェアウルフね。久し振り」


 あれ?

 知り合いなのか?

 

「はい……確かに久し振りですが……なぜ第三地区に!? まさか、勝負を挑みに……」


「わたし、ベリアルのパートナーになったの」


「……ええ!? ベリアルのパートナー!? あなたが!? 一体どちらで知り合ったのですか!?」


 ウェアウルフがかなり驚いてるけど……

 どうかしたのか?

 でも、この様子だとオレの空回り振りを水晶で見てなかったんだな。

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