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ベリアル、女の子に会いに行く為におめかしする

今回はベリアルが主役です。

「……バ……バカ! そんなんじゃないっ! バーカバーカ!」


 オレがリリーとデート!?

 違う!

 リリーは友達なんだから!


「ぐふふ。恥ずかしがるヒヨコちゃんも激かわだねっ!」


 ぺるみがニヤニヤしながらオレを見ている!?

 

「はあ!? 黙れ! 変態め!」


「ぐふふ。堪らないね、こりゃ。あ、でも行く前に顔を洗った方がいいよ? 身だしなみは大切だからね」


「知るか! バカぺるみ!」


 なんて大声で怒ったけど……

 モモを出し終わって……


 オレは今広場にいる!


 別にリリーに良く思われたいから顔を洗うんじゃないぞ?

 これは男としての身だしなみだ!


 ん?

 偶然か?

 いつも水浴びするたらいに適温のお湯が……

 しかもその隣りに火と風の魔法石が置いてある。

 これを組み合わせると温かい風が出てくるんだ。

 

 不思議だな。

 まるでオレが使う事を分かってたみたいだ。

 誰かが用意してくれたのか?

 でも誰もいないよな?

 うーん?

 まぁ、いいか。

 よし。

 顔を洗って出発だ!


 ……?

 誰かに見られているような?

 気のせいか?


 さてと。

 顔は乾かしたけど……

 広場にある鏡を見ると……

 うーん?

 寝癖……

 これ、直らないんだよな。

 パンみたいなかわいい翼で寝癖を撫でても……

 やっぱり直らないや。


 寝癖は諦めるとして……

 うーん……

 何か……

 こう、パンチが欲しいというか。

 何かないかな?

 勇ましく見えるような……


「ぷはっ!」 


 ん?

 何か聞こえたような……?

 気のせいか?


「(もう! 吉田のおじいちゃんは静かにしてよ!)」

「(そうだぞ。ベリアルの初デートなんだから、邪魔するな)」

「(すまねぇすまねぇ。お月ちゃん、怒らねぇでくれ)」

「(あのベリアルがすっかりお兄さんになって……ベリアルならできる!)」

「(お雪さん……我々の初デートを思い出しますね)」


 ん?

 やっぱり何か聞こえてくるような。


「おや? ベリアル? こんな早くからどうしました?」


 あ、ベリス王だ。

 相変わらず大きい箱を持ってるな。

 ぺるみに検品させるのか?


「おはよう。なぁ、ベリス王?」


「はい? 何かお困り事ですか?」


「あ……いや、その」


「ははは。遠慮せずにどうぞ」


「そうか? あのさ……オレ、勇ましく見えるようにしたいんだけど……」


「勇ましく……? 愛らしく……ではなく?」


「うん。例えばさ、例えばだけど。女の子を守れるようなカッコいい男……みたいな……」


「ほぉ。なるほど……それは……恋……ですね?」


 ベリス王……?

 恋?

 え?

 何を言ってるんだ?

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