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異常な事でも四回も続けば慣れるよね

「けぷ。もう食べられない」


 ベリアルは満腹みたいだね。

 おばあちゃんに抱っこされて気持ち良さそうに眠っちゃった。

 かわいいっ!

 って、ちがあぁぁう!

 ヒヨコちゃんしか空間移動できないって市場の人間に言っちゃったよね?

 どうしよう……

 困ったらお父様が助けてくれるって言っていたけど、お父様に空間移動してもらって、眠っているベリアルが空間移動した事にするのは無理があるよね?

 

「うわあぁ! 眩しい!」

「皆、目を閉じるんだ!」

「もう四回目だからな。しっかり閉じてるぞ!」


 おお!

 市場の人間達は空間移動の光にすっかり慣れたみたいだね。

 誰かが空間移動してくるみたいだけど?


「ペルセ……ペリドット」


 うわあぁ!

 かわいいっ!

 真っ白いヒヨコちゃんだ!

 確か天界から家出してきた時のお母様のヒヨコちゃんの姿だよね?

 お母様が蚕の所まで空間移動してくれるのかな?

 ベリアルと同じヒヨコちゃんだし、神様のペットっていう事にできるね。

 良かった。

 でも、様子がおかしいね?


「(一旦戻るわよ? 種族王の二人も来て?)」


 小声だけど魔族は耳がいいから聞こえたみたいだね。


「(お母様? 何かあったの?)」 


 お母様もイフリート王とベリス王が来ている事を知っていたんだね。


「(皆、近くに来て? 行くわよ?)」


 目を開けると……ここは幸せの島?

 どうして?


「ペルセポネ! ゼウスが! お願いよ! ハデスを止めて!」


 お母様?

 かなり慌てているけど?


「うわあぁん! 違うんだよぉ! こんなに透け透けの下着が干してあったから気になっただけなんだよぉ! ちょっと触って匂いを嗅いだだけなのにぃ!」


 え?

 お父様の声……だよね?

 透け透けの下着?

 ってまさか、吉田のおじいちゃんがくれたハデスに見せる用下着の事!?

 匂いを嗅いだって……

 その現場をハデスが見たっていう事!?


「お前……ついに娘であるペルセポネにまで手を出そうと……赦さん!」


 おぉ……

 ハデス……

 お父様を締め上げているね。

 これはもう止められないかも。

 

「お父さんは? 魔王城から呼んでこないと!」


 魔王のお父さんなら止められるよ?


「それが、少し前にドラゴンの島に出かけて留守なの」


 いつも冷静なお母様がこんなに慌てるなんて……

 あれ?

 よく見たら島中が何かに攻撃された跡……?

 第三地区にいた魔族達も倒れているね。

 生きているみたいだけど。

 ハデスがやったのか。


「このままだとゼウスが……」


「大丈夫だよ? お母様、落ち着いて」


 なんとかしないと。


「ぺるみ様、我らにお任せください。種族王として幸せの島を守ります」


 イフリート王とベリス王がハデスに向かって歩いていく。


「おい。あの二人死ぬぞ?」


 ベリアル!?

 目が覚めたの?

 

「そんな怖い事言わないで?」


「天界での戦いの時と同じ顔だ。あの時のハデスは敵味方関係なく攻撃して大変だったんだ」


「天界での戦いって……確か……でも今はわたしの下着が原因だよね!? 理由が全然違うよね!?」


「それだけぺるみが大切って事だろ?」


 そんな……

 わたしのせいで皆が死んじゃうっていう事?

 わたしがあの時下着の話をハデスに伝えさせなければこんな事には……

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