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やっぱり聖獣王はかわいいね

「ハナシハ、スンダカ?」


 聖獣王が、尻尾を振りながら話しかけてきたね。


「あ、うん。そうだ。チョコレートとキャラメルを食べるんだよね……って、あはは! 口の周りがおいしそうになっているよ? ポケットから出して食べていたんだね。おいしかった?」


「サイコウダッタ! モット、ホシイ!」


 聖獣王の瞳がキラキラに輝いている。

 かわいいなぁ。

 聖獣の王様なのに全然偉そうじゃないんだね。


「じゃあ、また今度持ってくるね」


「マタ、コンド? ソレハ、イツダ?」


「え? うーん……天界には三日に一度泊まりに来ていたけど……明日からはどうなるんだろう? 冥界で午前中仕事をして、午後は『人間と魔族の世界』で洗濯をするんだよね?」


「テンカイ、ニハ、イツ?」


「うーん。分からないよ。お母様達は毎日のように『人間と魔族の世界』に遊びに来てくれるから天界にはもう来なくてもいいのかな?」


「ソレハ、ダメダ! マイニチ、タベタイ!」


「うーん……『人間と魔族の世界』に来てみる? でも、ベリス王がいるからなぁ」


「ベリスオウ?」


「うん。見つかったら商売に利用されちゃうかも」


「……? ヨク、ワカラナイ」


「ベリス王はチョコレートとかキャラメルとかを売る……うーん。作っているの。でも、それをもらうには金貨を支払ったり労働したりしないといけないんだよ?」


「……ヨク、ワカラナイガ、メンドウ、ナノカ?」


「あはは。わたしが毎日あげるよ。第三地区に行くと皆がくれるの」


「ダイサンチク?」


「『人間と魔族の世界』にある島の事だよ?」


「……ソコニ、イケバ、オカシガ、アルカ?」


「うん! 聖獣王はかわいいから皆がお菓子をくれるはずだよ?」


 聖獣王が尻尾をちぎれそうなくらい振っている。

 嬉しいんだね。


「イマカラ、イッテクル!」


 今から?

 さすがに聖獣王だけで行くのは危険かな?

 お菓子で簡単に誘拐されそうだし。


「じゃあ、オレと一緒に行くか?」


 おばあちゃんが聖獣王の頭を撫でながら話しかけたね。


「ガイア……ヒサシイナ……」


「そうだなぁ。今はオレも第三地区で暮らしてるんだ」


「オレ? ハナシカタガ、カワッタカ?」


「ははは! そうだなぁ。色々あったんだ」


 おばあちゃんと聖獣王は知り合いなんだね。


「ヨシ。シュッパツダ!」


「じゃあ、ばあちゃん達は行くからなぁ。レアーとぺるみは今日は天界にお泊まりか?」


 おばあちゃんが聖獣王の口を拭きながら話しかけてきたね。

 天界にお泊まりか……

 あれ?

 何か忘れているような……


「あ! うさちゃんをケルベロスに預けてきたんだった」


「ははは! じゃあ、レアーも一緒に第三地区に来るか? 久々にその身体に戻ったんだ。温泉にでも入って月見酒でもどうだ?」


 おばあちゃんは嬉しそうだね。


「あら。いいわね。お母様とお父様と月見酒なんて最高だわ。ぺるみ、また明日ね」


 おばあ様も嬉しそうだ。

 あ、そういえばお母様とハデスが宮殿から出てこないけど……

 中で何かしているのかな?

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