レアーおばあ様とペルセポネ(2)
「おばあ様……なんていうか……えっと……今、わたしを吸っているよね?」
がっつり吸われているんだけど……
「え? ぐふふ。だってかわいいんだから仕方ないわ。ぺるみだってニヤニヤしながらベリアルを吸っているでしょう?」
おばあ様がわたしに吸いつきながらグフグフ言っている……
「……おばあ様って、そんな感じだったかな?」
遥か昔の天界では、もっと穏やかだったような……
「ふふ。だって具合が悪いペルセポネには吸いついたりできなかったのよ。でも今のぺるみは元気だから全力で吸いつけるわね。あ、やっぱりペルセポネって呼んだ方がいいかしら。ぐふふ。スーハースーハー……」
話しながらずっと吸っているね。
野田のおじいちゃんにハアハアされながらこんな事をされていたら正直気持ち悪かったかも。
あ、そうだ。
訊いておかないと……
「おばあ様は嬉しそうだね。でも、野田のおじいちゃんと魚族長からおばあ様の魂がなくなるんだよね? 何か変わったりするのかな?」
「何も変わらないわ。ほんの少しだけ魂を入れてペルセポネやハデスちゃんを見ていただけだから。わたしが魚族長達の身体を動かしたりもしていないし。でも、ペルセポネ達に対する好きっていう感情が溢れ過ぎて魚族長達の心に若干影響が出ていたかもしれないわ」
「魚族長と野田のおじいちゃんは、わたしとハデスの事を好きじゃなくなるのかな?」
「それは大丈夫よ。わたしの魂がなくてもペルセポネやハデスちゃんの事が大好きなんだから、何も変わらないはずよ」
「そっか。良かった。今までと人柄が変わったりはしないんだね」
「あ……それは……」
「え? 何か変わったりするの?」
「うぅ……かなり、まともになるかもしれないわね」
「……え? まともって……?」
「ふふ。それは、わたしが変態だからよ。ど変態だからよ!」
「……おばあ様」
すごい。
自ら変態だって認めたよ。
「さあ、ペルセポネを思う存分吸わせてもらうわよ! スウゥゥゥ……ハアアァァァ……スウゥ……」
うわあぁ……
ベリアルがいつも言っている生ぬるいってこんな感じなのか。
「そういえば、最近野田のおじいちゃんの変態度が増していたんだけど……あれもおばあ様が関係しているの?」
「え? そうねぇ。ここ数か月は魚族長の身体に魂の一部を入れていなかったの。それでかしら?」
「今までみたいに二人分の身体じゃなくなって、野田のおじいちゃんだけに集中すればよくなった……だから、おじいちゃんが変態になったの?」
「あ、そういえば魚族長に入れていた分の魂を彼に入れていたかも……だからわたしの変態が少し出てきたのかしら」
「それって大丈夫なの?」
少しどころかニヤニヤしながら『ウヘウヘ』言っていたけど……




