表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1297/1484

隠し部屋の中には何があるの?

「そうですねぇ。男のロマン……? ぺるみ様には刺激が強過ぎて鼻血が出てしまいそうな物ばかりですよ」


 ベリス王がいつもの作り笑顔で話しているけど……


「え? それって、いかがわしい本があったっていう事?」


「はい。かなり大量に。それから、壁の開き方の紙がテーブルに置いてありました。慌てて部屋から出た時にでも置き忘れたのでしょうか」


 ベリス王がマグノリア王に紙を渡しているけど……

 ベリアルがちょっぴりエッチな本をベットの下に隠していたように、数代前のマグノリア王もいかがわしい本を隠していたんだね。

 

「これは使えそうだな」


 ん?

 マグノリア王が側付きに話しかけているけど……

 いかがわしい本が好きなのかな?


「はい。アルストロメリア王の珍妙な物をしまい込む場所が見つかりましたね」


 そういう事か。

 うわ……

 側付きの二人もマグノリア王も悪そうな顔をして笑っているよ。


「あぁ……お待ちください。その珍妙な物とやらを譲り受ける事は可能でしょうか?」


 ベリス王……

 ダイヤモンドみたいな物が他にもあるかもしれないと思っているんだね。

 ん?

 じゃあ、さっきまでの会話を全部聞いていたの?

 わたしが必死に叫んでいた声も聞こえていたんだよね?

 無視していたのか……

 困ったベリス王だよ。

 

 あれ?

 ベリス王がわたしを見つめながら呆れた顔をしている?

 あぁ……

 そうか。

 わたしは空間移動ができるから閉じ込められる事はなかったんだ。

 だからベリス王は、のんびりしていたんだね。

 

 それにしてもベリス王は、この変な像をかなり欲しそうにしているね。

 でも、価値が高い物を簡単に譲ってもらえるとは思えないけど。


「ははは。人には加工が難しいようですからなぁ。どうぞ、どうぞ。本当は気味が悪過ぎて捨ててしまいたかったのです。夢にまで出てくる始末でして。ペリドット様の大親友に贈ったと言えばアルストロメリア王も泣かないでしょう」


 マグノリア王は太っ腹だね。

 巨大ダイヤモンドを簡単にあげちゃったよ。


「感謝します。では、お礼に『かわいいつぶらな瞳を閉じているねんねヒヨコ様。まるで抱きついているかのようにかわいい翼を伸ばしているね』のクッションを差し上げましょう。もちろん、側付きのお二方にも」


 ……!?

 ベリス王!?

 それは、さっきわたしが提案したクッションだよね!?

 すごい。

 さすがベリス王だ。

 まだ作ってもいない物をもうマグノリア王達にあげる約束をしている。

 しかも、マグノリア王達が心の底から喜んでいるよ。

 巨大ダイヤモンドよりクッションの方が嬉しいなんて……

 分かる。

 分かるよ。

 ぐふふ。

 そうだよ!

 ベリアルはダイヤモンドより光り輝く存在っていう事なんだよ!


 あれ?

 そういえば野田のおじいちゃんの姿が見えないけど。

 まさか、隠し部屋のいかがわしい本をじっくり見ているんじゃないよね?


「お? ぺるみは、ここにいたんか」


 野田のおじいちゃんが壁の隙間から出てきたけど……

 本を持っているね。

 まさか、持って帰りたいとか?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ