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ぺるみ、覚醒する……?

「でも、お父様の手伝いを……」


 お父様はすごく疲れているみたいだからゆっくり寝かせてあげないと。


「それならもうゼウスが目覚めたから大丈夫よ。……て、また寝ているわね」


 お母様が呆れている?

 でも、優しく微笑みながらお父様を見つめているね。

 

「疲れているんだよ。ふふ。かわいい寝顔だね」


 ニコニコ笑いながら寝ている。

 赤ちゃんみたいにかわいいよ。


「あら? そういえば、うさちゃんはどうしたの? いつもはペルセポネと一緒に天界に来るのに」


「ああ。それが、今使っているソファーより良いソファーが見つかったとか言って出かけたまま帰って来なくて。よほど良いソファーなんだろうね」


「ふふ。うさちゃんはフカフカのソファーが大好きだから。でも一人にして大丈夫なの?」


「うん。ベリス王が一緒なの。ベリス王女の事があってからベリス親子はうさちゃんをすごく大切にしてくれるようになったの」


「そうなのね。良いソファー……このタイミングで? ……嫌な予感がするわね」


「え? お母様? 嫌な予感って……」


「あぁ……何でもないわ。それにしてもゼウスは起きそうにないわね」


「疲れているんだよ。神様だからね。今日はゆっくり寝かせてあげよう? わたしがお父様の代わりをするよ」


「……はぁ。孫はまだ先になりそうね」


「あはは。まだ月のものも来ていないし。それに、こんなにかわいいお父様の寝顔を見たら起こせないよ」


「じゃあ、お母様も手伝うから早く終わりにしましょう!」


「うん!」


 お母様と一緒にいられて嬉しいな。

 でも、お母様は毎日お父様のお世話をして疲れているはずだよね。

 よし!

 早く終わらせて寝かせてあげよう。

 それにしても、書類が山積みだね。

 明日の朝までに終わるのかな?

 途中で眠くなったりして。

 

 なんて思っていたのに……

 すごい。

 執務室に戻ってきて仕事を始めたけど……

 全然眠くない。

 あの疲労回復の木の実はかなり効くね。


「すごいわね……ペルセポネ。もう今日の分の仕事が終わりそうよ」


 お母様が驚きながら呟いたね。


「うん! なんだか身体と頭が興奮しているんだよ。覚醒っていうのかな? すごいの! 目がギンギンなの!」


 あの疲労回復の木の実ってカフェイン的な物だったのかな?

 だとしたら使い過ぎたら危険なんじゃ……

 それにしてもすごいよ。

 山積みだった書類があと二、三枚で終わりそうだ。


「ちょっと……大丈夫? 心配になるくらいの集中力ね」


「うぅ……身体が異常なくらい元気なんだよ。頭も冴えているし。あの疲労回復の木の実は危険な物かもしれないよ。もう使わない方がいいのかも」


 あれ?

 じゃあ今までわたしが疲労回復の力を使ってきた人間もカフェイン的な力で一時的に元気になっていただけだったのかな?

 それって本当に疲労回復なの?

 カフェインで元気にさせて無理矢理働かせていただけだったりして。

 うーん……

 ブラック企業みたいだね。

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