表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1209/1484

不思議な部屋の不思議な物?

「ぷっ! それで、滋養強壮の白い物を……ぷふっ……鼻に入れていたのね……」


 ヘスティアが笑うのを我慢しながら話しかけてきた……?

 ん?

 ウリエルがハデスにだけティーカップを用意している。

 最近仲良くなったみたいだから、それでかな。

 うぅ……

 鼻が痛いよぉ……

 

「もう! 笑わないでよぉ。痛くて気持ち悪いんだからぁ……」


 確かに鼻からうどんが出ていたら笑っちゃうけど……

 鼻から抜いたのにまだ痛いよ。


「ふふ。へぇ……こんな物は初めて見たわね」


「かなり珍しい物らしいよ?」


「ふぅん……珍しい物ばかりがある秘密の部屋がこの神殿にあるなんて……毎日出入りしているのに全く気づかなかったわ」


「お父様もお母様も知らないのかな?」


「うーん。どうかしら……そういえば、かなり前に『ゼウスの収集癖に困っている』みたいな事をデメテルが言っていたわね。これの事だったのかしら。それにしても聞けば聞くほど不思議な部屋ね。ねぇ、今から行ってみない?」


「え? 確かに見てみたいけど……」


「って……ペルセポネ……鼻血が出ているわよ? かなり強い薬だったようね。ぷふっ……」


 また、ヘスティアが吹き出した!?

 うわ……

 本当に鼻血が出ているよ。


「うぅ……恥ずかしい……」


 鼻からうどんみたいな物を出したうえに鼻血まで……

 ハデスに呆れられちゃうよ。


「大丈夫か? 鼻に詰め物をしよう」


 ハデスがハンカチを裂いている?

 まさかそれを鼻に詰めるの!?


「ハデス!? 詰め物なんて恥ずかしいよ。押さえていれば止まるから……」


 これ以上恥ずかしい姿を見せられないよ。 


「ぷふっ……月のものじゃなくて鼻血が出るなんて……やっぱりペルセポネは最高ね」


 ヘスティアが笑うのを我慢できなくて、また吹き出した!?

 我慢し過ぎて身体が震えているよ……


「もう! ヘスティアったら!」


 絶対に褒め言葉じゃないよね。


「あら? 皆来ていたのね。あらあら、ペルセポネは大丈夫? 鼻血が出たのかしら?」


 お母様が奥の部屋から戻ってきたね。

 ウリエルの悪事を全部話してやるんだから!


「お母様……うぅ……ウリエルが無理矢理鼻に変な物を入れてきたんだよぉ」


 わたしの事はバカにしているけど、お母様に叱ってもらえば少しは反省するよね?


「変な物を? あら? どうしてこれが執務室に? ゼウスが持ってきたのかしら」


「え? このうどんみたいなやつの事を知っているの?」


「ええ。それが……奥にある寝室に時々落ちているのよ」


「……え? それってどういう事?」


「お母様にも分からないの。ゼウスがこれを見つけると喜んでね……仕方ないから使わない部屋にまとめて置いてあるのよ。でも不思議な事に寝室で見つかった物をその部屋に持っていくと、部屋にあったはずの同じ物が無くなっているの」


 それって、さっきウリエルが話していた事と同じだよね?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ