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ウリエルとペルセポネ(3)

「……? え? それって誰かが補充しているんじゃないの?」


 そんな物をわたしが飲んでいいのかな?


「……食いつきましたね」


 ウリエルがニヤっと笑った?


「はっ! しまった!」


 しっかり食いついちゃったよ…… 


「それが……誰が補充しているのか一日中見張っていた事もあったのですが誰も現れなかったのです」


 やっぱりウリエルは仕事をしていないんじゃ……


「そんな事があるの? あ……ウリエルは部屋の前で見張っていたけど、その誰かは部屋の中に空間移動して貴重な物を置いていたとか?」


「いいえ。わたしは部屋の中で待っていましたが、いつの間にか補充されていたのです」


「……なんだか気持ち悪いね」


「はい。気味が悪いですね」


「ん……? じゃあわたしにどこの誰が置いたか分からない物を飲ませようとしているって事!?」


「……わたしはそんな出所が分からない物は口にしませんよ。気味が悪いですからねぇ。さぁ、秘密を話したのですから早くツルツルっと!」


「ええ!? 嫌だよ! ただでさえ嫌なのに、どこから持ってきたのか分からない物を飲みたくなんてないよ!」


「ペルセポネ様は嘘つきなのですか?」


「ええ!? ちょっとウリエル!? 失礼でしょ!?」


「ベリアルに話しますよ」


「はぁ!? なんでベリアルの名前が出てくるの!?」


「大切なベリアルに『嘘つき』と罵られてもよろしいのですか?」


「……!? ベリアルに罵られる? ……あ、ちょっと良いかも」


「……本当に変態になったのですね。あの頃の清らかな幼女がこんな変態になるとは……」


「だって仕方ないでしょ!? 罵られると気持ちいいんだから! ウリエルの幼女好きの変態と同じだよ!」


「やれやれ……わたしの崇高な幼女好きと変態を一緒にしないでください」


「……はぁ!? それを言うならわたしの崇高なベリアル好きと、幼女好きの変態を一緒にしないでよ!」


「……なんと……幼女好きを変態と言うとは……幼女とは清らかな存在なのですよ!?」

 

「ベリアルだって清らかだよ!」

 

「はぁ……ここまでにしましょう」

 

 ウリエルが冷静になったね。

 確かにどっちが変態かなんて話してもムダだよ。

 二人とも変態なんだから。


「そうだね……ねぇウリエル? 本当に誰が貴重な物を置いているのか見当もつかないの?」


「……はい。これだけ入手困難な物を集められるのなら大天使以上のはずですが。と言うより見た事も聞いた事もない物ばかりですし……自分の邸宅に隠し持つのが普通のはずでは? それにどうやってあの部屋に補充しているのか……」


「あ! あれじゃないかな? 手だけ空間移動して貴重な物を置いているの」


「……え? 手だけ空間移動? そんな事ができるのですか?」


「え? できるでしょう?」


 ベリアルは普通にしていたし。

 お父様も似たような事をしていたよね。

 空間移動の前と後の場所で首が挟まって大変だったんだよ。


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