ぺるみとスーたんの様子が変だ~後編~
今回は途中までベリアルが主役です。
「メリアルお兄たん……スーたんは誰ともケンカなんかしないよ? スーたんは皆と仲良しなんだから。ね? ぺるみお姉たんっ!」
……!?
なんてかわいいんだ!?
かわい過ぎて吸いつきたいよっ!
って……
これじゃ、ぺるみみたいじゃないか。
危ない、危ない。
もう少しで変態になるところだった。
「……あはは。そうだね。ケンカなんてしないよね……」
ん?
ぺるみはいつもと違うぞ?
少し困っているみたいな顔をしているし……
やっぱり、オレがいない間に何かあったんだな。
でも、何があったんだ?
あ、そうだ。
「スーたん、マシュマロを持ってきたぞ。甘くてフワフワなんだ。中にチョコレートが入ってるから食べてみるか?」
「うん! うわあぁ! 甘い匂いっ!」
真っ白でフワフワのスーたんがマシュマロを持つと……
かわい過ぎるっ!
「あはは! いっぱいあるからゆっくり食べような?」
オレはお兄ちゃんだから、分けてあげないとな。
あぁ……
かわいいなぁ。
「モグモグ……うわあぁ! マシュマロっておいちいんだね! メリアルお兄たん大ちゅきっ!」
……!?
『メリアルお兄たん大ちゅき』!?
うぅっ!
堪らないっ!
堪らないよっ!
メロメロになり過ぎて身体が溶けそうだっ!
「えへへっ」
くぅぅ!
またキラキラ光るのかな?
ん……?
あれ?
光らないぞ?
ぺるみは……?
向こうでアカデミーの準備をしてるのか。
「あ! ぺるみっ! キラキラはっ!?」
え?
スーたんが怒り始めた!?
見間違い……だよな?
スーたんはかわいいから絶対怒ったりしないよ。
でも……
「スーたん……さっきまでは『ぺるみお姉たん』って呼んでたよな?」
絶対オレの聞き間違いだよな。
呼び捨てなんて……
聞き間違いに決まってる。
スーたんは、こんなにかわいいんだから。
「……あ! 違うの! えっと……スーたん、まだ赤ちゃんだから上手く話せないにょ……」
『話せないにょ』!?
くぅぅ!
かわい過ぎるっ!
「なぁんだ。そうだったんだな。スーたんが怒るはずないよな。スーたんはかわいい甘えん坊なんだから」
「……うんっ! (危ない、危ない。生まれて二千年以上経ってるなんて言えないからな。赤ん坊の設定にしておこう。設定が多くなり過ぎると分からなくなりそうだな。あとで紙に書いておかないと……)」
ん?
何か小声で話してるけどよく聞こえなかった。
そうか、スーたんは赤ん坊なんだな。
オレがしっかり守ってあげないと。
かわいい弟のゴンザレスとスーたんはオレが永遠に守るんだっ!
よし!
夕方から海で泳いで体力作りだ。
人魚からもらった貝殻のビキニを着て頑張るぞ!
(と、ベリアルが考えていますよ?)
ふふふ。
ゴンザレス……
いつも色々と教えてくれてありがとう。
(どういたしまして。それにしても、スーたんは二千歳を超えているんですね)
やっぱりね。
思った通りだよ。
でも、ゴンザレスもそのくらいの年齢なんだよね?
(はい。まあ、似たような年齢ですよ。ぺるみ様、もちろん夕方からのベリアルの貝殻ビキニ姿を覗き見するんですよね?)
ふふふ。
がっつり見るのもいいんだけど、覗き見の方が興奮するっていうか……
とにかく堪らないんだよね。
(……変わった趣味ですね)
ぐふふ。
貝殻ビキニ姿のベリアル……
あぁ……
想像しただけで興奮してきたよっ!
(これが『世界を見守る者』……)
ん?
ゴンザレス?
何か言った?
(いえ。何も……)
そう?
ぐふふ。
楽しみだなぁ。
早く夕方にならないかなぁ。




