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ぺるみとスーたんの様子が変だ~前編~

今回はベリアルが主役です。

「メリアルお兄たん……スーたんも一緒にアカデミーに行きたいよぉ」


 ……!?

 スーたんも一緒に!?

 ずっとオレと離れたくないって事か!?

 くぅぅ!

 かわいいっ!


「でも……人間がいっぱいいるけど怖くないか? スーたんは、かわいいから揉みくちゃにされるかも……」


「大丈夫だよ。メリアルお兄たんがずっと隣にいてくれれば怖くないもんっ! えへへっ」


『えへへっ』!?

 かわいいっ!

 でも、スーたんの背後にキラキラの光が見えたような……

 気のせいか?

 それにしても……

 くぅぅ!

 かわい過ぎるっ!

 世界を滅ぼしかねないかわいさだ!

 

「分かったよ。じゃあずっとオレの隣にいるんだぞ? 何があってもオレが助けてやるからな」


「メリアルお兄たん……うん! えへへっ」


 ……?

 あれ?

 またキラキラ光った?

 気のせいじゃなさそうだけど……

 って……

 ぺるみ!?

 

「なんで、ぺるみがスーたんをキラキラ光らせてるんだ?」


「あ……え? なんの事……かな?」


 ん?

 ぺるみの様子が変だ。

 どうしたんだ?


「さっきからスーたんが『えへへっ』って言うたびにキラキラ光らせてるだろ?」


「……気づいちゃったんだね」


「どうかしたのか? 顔が疲れてるぞ?」


「え? あ……それは……」


 ん?

 スーたんがぺるみの所に歩いていったぞ?

 ヨチヨチ歩いてかわいいなぁ。


「ぺるみお姉たん……」


 ……!?

 ぺるみのワンピースの裾をクイクイ引っ張っている。

 かわいいっ!


「ス……スーたん!?」


 ……?

 変だな。

 こんなにかわいいモフモフなのにぺるみが吸いつかないなんて。

 しかも、少し困った顔をしているぞ?

 オレが部屋に行っている間に何かあったのかな?


「ぺるみお姉たん抱っこちて? (ハデスとの事をばらされたくなければオレが『えへへっ』って言ったらキラキラ光らせるんだぞ? さっき約束したよな?)」


 ……!?

 スーたん……

 かわい過ぎだろ!?

 ぺるみに抱っこして欲しかったのか。


「(うぅ……分かっているよ。でも、神力を直に浴びて大丈夫なの? スーたんは魔族なんだよね?)」


「(問題ない。ぺるみの神力は他の天族とは違いそうだ。昨日の夜見たぺるみの父親と母親の神力は嫌な感じがしたけど、ぺるみの神力は心地良いんだ)」


「(そうなの? 自分じゃ分からないよ)」


「(とにかく、オレが『えへへっ』って言ったらキラキラ光らせるんだぞ。オレのかわいさをさらに輝かせるんだ!)」


「(いつ『えへへっ』って言うか分からないからずっと話を聞いていないといけないんだよ? アカデミーの準備をしないといけないのに)」


 ……?

 スーたんとぺるみが内緒話をしてるみたいだ。

 何を話してるんだ?

 でも仲良しって感じじゃないよな。

 ぺるみはずっと困ってるみたいだし。


「ぺるみ? どうしたんだ? スーたんと何かあったのか?」


 まさかオレがいない間にケンカしたんじゃ……


「え? あはは……何もないよ」


 明らかに動揺してるぞ?

 なんか怪しいな。


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