モフたん族……かわい過ぎるだろ!
今回はベリアルが主役です。
モグモグモグモグ……
今日は朝からセキハンか。
モチモチして旨いな。
モグモグモグモグ……
それにしても、ぺるみはずっとオレを見てるけど……
顔が怖過ぎるだろ?
オレ、何かしたか?
モグモグモグモグ……
ぺるみが気になって喉につかえそうだ。
「メリアル『あーん』ちて? 上手く食べられないよぉ」
ん?
メリアル?
オレの事か?
モフたんの種族の一番小さい子がオレに甘えてる?
いつの間にかオレの隣に座ってたんだな。
ウルウルの瞳。
高めのかわいい声。
真っ白でフワフワの真ん丸な身体。
小さくてかわいい手足。
かわいいっ!
かわい過ぎるだろ!
くうぅ!
堪らないっ!
ん?
これじゃ、ぺるみみたいだな……
オレは変態じゃないんだからこんな考えは、やめるんだ!
「よしよし。良い子だな。オレが食べさせてやるからな。いいか? セキハンはモチモチしてるから、よく噛むんだぞ?」
「うん! えへへ。メリアルはお兄たんみたいでかっこいいなぁ。ねえ『メリアルお兄たん』って呼んれもいい?」
ええ!?
オレがお兄ちゃん!?
しかも、赤ちゃんで上手く話せないところも堪らないっ!
くうぅ!
やっぱり超絶かわいいっ!
「いいぞ! よし! 今日からオレはお兄ちゃんだからな。でも……『モフたんの種族の一番小さい子』じゃ呼びにくいよな。うーん……」
「えへへ。メリアルお兄たんの呼びやしゅい……うぅ……上手く話せないよぉ」
……!?
か……かわいい……
世の中に、こんなにかわいい子がいるなんて……!
「そうだなぁ……何がいいかなぁ」
かわいい名前を考えてあげないと。
「じゃあさ、チビモフたんは?」
ぺるみがニヤニヤしながら話しかけてきたな。
さっきまではオレを睨んでたのに、すっかりご機嫌になってるぞ?
「ダメだ! そんな簡単な名前じゃないんだよ! このかわいさを見てみろよ! 超絶かわいいんだぞ? もっとキラキラピカピカした名前じゃないと! うーん……『ゴンザレス』は、かっこよくて強そうな名前にしたから……この子はかわいい名前を……」
かわいい名前……
かわいい名前……
うーん……
『ペルセポネ』……?
『ぺるみ』……?
って!
違う違う!
これはかわいい名前じゃなくて、かわいい女の子の名前だろうが!
いや……
容姿だけじゃなくて名前もかわいいけど……
ん?
ヨシダのじいちゃんがニヤニヤしながらオレを見てるぞ?
まさか、口に出してたか?
そんなはずないよな。
「えへへ。ゆっくり決めていいよ。メリアルお兄たん……お腹空いたよぉ。『あーん』ちて?」
くうぅ!
超絶かわいいっ!
人間と関わるのは明日で終わりだから、明後日からは毎日この子と一緒にいられるんだな。
砂浜で遊んだり、お菓子を食べたり……
はぁ……
考えただけで幸せだ。
ゴンザレスとこの子とオレで毎日楽しく遊べたら……
ん?
ゴンザレスが困った顔をしてる?
「ゴンザレス……?」
どうかしたのかな?
「え? あ……ううん。えっと……あは……は」
……?
やっぱり様子がおかしいぞ?
どうしたんだろう?




