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皆で無人島に遊びに行けたら楽しいのに

「ウェルカムフルーツにと、ベリス王子がポセイドンのモモから大量のモモを出していたが。中にアイスクリームを入れるからおばあさんに手伝って欲しいと訪ねて来ていたぞ? おばあさんは氷の力が使えるからな。と言うよりは何でもできるのだろうが……今はガイアではなくおばあさんとして暮らしているからな」


 ハデスの言う通りだ。


「そうだね。でも、急がないとさすがに間に合わないかな」 


 コットス達も行くならプラス百五十個用意しないといけないよね。

 ベリス王子はコットス達が行く事を知らないから数が足りないはずだ。

 今から行って手伝わないと間に合わないかも。


「ペルセポネ……行くのだな」


「うん! 皆でウェルカムフルーツを食べたいから。それに、ベリアルの誕生日の宴だし」


「わたしも行こう」


「え? ハデスも手伝ってくれるの?」


「コットス達に楽しんで欲しいからな。ベリアルも初めて祝われるはずだから最高の宴にしたいだろう? さて、行くか」

 

「うん。うさちゃんも連れて行かないと」


「よく寝ているようだからな。コットス、世話を頼んでいいか?」


「任せておけ。だが……オレ達は手伝わなくていいのか?」


 コットスが申し訳なさそうにしているね。


「いつも父上が世話になっているからな。明日は、もてなさせてくれ」


「……そうか?」


「よし。じゃあ、じいちゃんも手伝うとするか。かわいいコットス達に喜んで欲しいからなぁ」


 吉田のおじいちゃんがニコニコ笑っているね。


「じゃあ、行ってきます。あ、その前に……ハデス、今ってタルタロスに繋がる扉はどこにあるかな?」


 タルタロスに繋がる扉は移動しているから今どこにあるかわたしには分からないんだよね。


「扉か? 父上に会いに行くのか?」


「うん。無人島に誘いたくて」


「……行かないと思うが」


「でも、誘うだけ……もしかしたら来てくれるかもしれないし」


「……そうだな。門は……冥王城の中だな」


「うん! じゃあ、行ってくるね」


「……ああ。ペルセポネ……」


「ん?」


「ペルセポネは……すごいな」


「え?」


「拒絶されたらと、不安にならないのか?」


「うーん……家族だから?」


「……家族?」


「だってクロノスおじい様は家族だよ?」


「……そうだな」


 ハデスが優しく微笑んでいるね。


「それに自分だけ誘われなかったら悲しくなるでしょ?」


「……そうか。それもそうだな……」


「じゃあ、すぐ帰ってくるよ」




 とは言ったけど……


「クロノスおじい様、明日無人島でバーベキューをするんだけど一緒に行かない? コットス達も行くんだよ?」


「……」


 うーん。

 ベットに潜り込んで出てこないね。

 あれ?

 タルタロスが前よりも明るくなったような……?


「じゃあ、後で桃を持ってくるね。種を取ったところにアイスクリームが入っているの」


「……」


 やっぱり返事はないか。


「側付きの二人はどうする?」


 クロノスおじい様が行かないなら無理かな?


「わたしは日に焼けたくないからな」


「オレは日々の暮らしを変えたくない」


 この二人はタルタロスから出るつもりがないらしいね。

 ここでの暮らしを満喫しているように見えるよ。

 高級ホテルみたいな部屋に三食、おやつまでもらえるしね。

 

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