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ハデスは子供に甘い親になりそうだよね

「……なるほどね。そっちはわたしに任せて」


 絶対に冥界をリゾート地にはさせないよ。


「あの……ハデス様には内密に」

「手がつけられなくなるはずですから」

「これ以上疲れたくない。絶対に天族が大量に死ぬ」


 ケルベロスの言う通りだよ。


「うん。わたしもハデスには知らせない方がいいと思うよ。絶対に暴れるよね」


「あぁ……良かった。これで安心して眠れます」

「良かった。本当に良かった」

「これからは門番だけすればいいんだ」


「あと一か月と少しはアカデミーに行かないと。それからは、天界からの使者の相手はわたしがするよ。二日前には誰が冥界に来るか分かるんだよね」


「はい。入門申請書がありますから。その日時に冥界にいてもらえると助かります」

「ずっとずっと冥界にいて欲しいですが、第三地区にはご家族がいますからね」

「安心したら眠くなってきた……」


「ベットに行った方がいいよ。何千年もケルベロスだけで冥界を守ってくれていたんだよね。ありがとう」


「タルタロスに行けばコットス達もいましたから」

「コットス、ギュエース、ブリアレオースがいてくれなければ耐えられなかったはずです」

「オレ達皆で冥界とタルタロスを守ってきたんだ。でも、これからは冥王様もペルセポネ様もいてくれる。嬉しいな。それに二人に子が授かれば……あぁ。幸せな未来しか見えない。……いや、冥王様が授かった子をオレに抱かせてくれるはずがない。きっとずっと冥王様が抱っこして誰にも抱かせないはずだ。そうだ。三つ子なら……」

「確かにその通りだ。ハデス様は絶対に甘い父親になるはずだ」

「じゃあ、抱っこさせてもらえないのか?」

「それどころか女の子でも産まれてみろ。近くにいる同年代の男は姿を消す事になるぞ」

「……暗殺……ゴクリ……」


 ケルベロスの三つの頭が怖い事を言い始めたね。

 さすがのハデスもそこまでは……

 いや、しそうだよ。

 

「何の話をしているのだ?」


 ……ハデスが帰ってきたね。


「ハデス……あぁ、うん。わたしとハデスに赤ちゃんが産まれたらって話していたの」


「……そうか」


 ハデスが優しく微笑んでいるね。

 さすがに『女の子が産まれたらずっと抱っこして誰にも抱かせないんだろうねって話していたの』なんて言えないよね。


「あのね? 明日の無人島行きだけどコットス達も来てくれる事になったの」


「そうか。ベリス王子が張り切っていたからな。行けば楽しいだろう」


「そうなの?」


「一晩かけて無人島の準備をするらしい」


「あのベリス王子がタダでそこまでするなんて」


「妹の礼らしいが……まあ、他にも考えはあるはずだ」


「やっぱり……」


「第三地区の者達はグンマのある世界で暮らしていたからな。新たな商売を見つけるにはちょうどいいのかもしれない」


「さすがは商売人だね。損して得取れか」

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