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知恵熱なんて恥ずかしいよ(3)

「笑っていたって……どういう……」


 わたしが子供の作り方を知って知恵熱を出した事を皆で笑っていたの!?


「だから、ぺるみが知恵熱を出したってヘスティアが大爆笑して、それを聞いた皆も……」


 ベリアル!?

 大爆笑って……

 ん?


「ヘスティア!? ヘスティアがこんな朝早くから来たの!?」


 早起きは苦手だって言っていなかったっけ?

 まさか……

 知恵熱の話をする為に早起きしたんじゃないよね?


「ぺるみ……恥ずかしいのは分かるけど、ずっと隠れてなんかいられないんだぞ? 早くしないともっと部屋から出にくくなるぞ?」


「ベリアルゥ……」


「ほら、抱っこされてやるから一緒に外に出るぞ」


「うぅ……嫌だよぉ」


「嫌じゃない! ほら! 今すぐ出るんだ!」


「……分かったよぉ。うぅ……嫌だなぁ」


 ずっと隠れていたいよ……

 ……ん?

 抱っこされているベリアルのツインテールがフリフリ揺れている?

 何か楽しいのかな?


「ほら、早く歩け!」


「……ベリアル……なんだか楽しそうだね」


「……な……なんだよ。そんな事ないぞ?」


「明らかに動揺しているよ? 何かあるんじゃないよね?」


「あ……あるわけないだろ!?」


「おかしいね……白状するんだよ! くすぐっちゃうからね!」


「うわあぁ! ぎゃはは! やめろぉ! 分かったよ! 話すからやめろぉ! くすぐったいぃぃ!」


「分かればいいんだよ。で?」


「はぁ……はぁ……全く……くすぐるなよ。ぺるみはいつもオレをからかうから、たまには皆にからかわれたらおもしろいかなって思ったんだよ」


「……それでご機嫌だったんだね」


「それと……アカデミーのクラスの皆に知恵熱の話をしたくて仕方がないんだ! だから絶対休ませないからな」


「はあ!? 絶対ダメ! 絶対絶対ダメだからねっ!」


「オレは話すからな。いつもぺるみには吸ったりされてるんだから今回は、やり返すんだ!」


「……今日はアカデミーに行かない」


「は!? そんなのずる休みだろ!?」


「ずるじゃないもん! 頭がクラクラするもん!」


「絶対ダメだ! 行くんだ! 皆がピクニックを楽しみにしてるんだぞ!?」


「うぅ……それはそうだけど」


「ほら、早く着替えろ! ハデスも甘やかすなよ?」


「ベリアルゥ……お願いだから、アカデミーの皆には……」


「ダメだ! ほら、早くしろよ!」


「……じゃあ……今日はベリアルはアカデミーに来なくていいよ」


「はあ!? バカ言ってるんじゃない! さっさとしろ! オレはジャック達に話したくて仕方ないんだ!」


「ベリアルゥ……」


「早くしろよ!」


「……分かったよ。じゃあ、わたしもアカデミーの皆と第三地区の皆に話すから……」


「……? 何をだ?」


「ベリアルがベットの下にちょっとエッチな……」


「うわあぁぁぁぁあああっ! お前……どうしてそれを……」


「ふっ。わたしはベリアルの羽毛の数まで知っているんだよ? 当然だよ」


「羽毛……!? 気持ち悪っ!」


 ぐふふ。

 もっと罵って欲しいよ。

 ベリアルに罵られると興奮するんだよ。

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