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ベリアルの超絶かわいい『なで肩』も肩こりするんだね

 クッキー屋さんのお手伝いを終えて第三地区に戻って来たんだけど……


「はぁ……疲れた。甘い物でも食べないと疲れが取れないよ」


 ベリアルがフラフラしながら甘い物を要求してきたね。

 でも……

 その前に……


「ねぇねぇ。肩もみしてあげようか?」


「肩もみ? そうだな。やってもらうか。肩がコリコリだよ」


 ぐふふ。

 肩がコリコリ?

 この、なで肩が?

 くうぅ!

 堪らないねっ!

 じゃあ……

 失礼して。

 おお!

 触り放題だよっ!

 ぐふふ。

 柔らかい羽毛が最高だねっ!


「お? そこそこ。そこが気持ちいいな」


 ぐふふ。

 ここだね?

 堪らないね……

 わたしのマッサージに、超絶かわいいヒヨコちゃんがうっとりしているよ。


「ねぇねぇ。腰も揉んであげようか?」


 こんなチャンスは滅多にないからね。

 身体中触らせてもらうよっ!


「ん? そうか? じゃあ……って……お前……顔が、にやけきってるぞ!?」


 ……バレたか。

 この喜びは隠しきれないからね。


「あはは。この顔は生まれつきだよ。ほらほら、横になって」


「生まれつきって……だとしたら、かなりやばいぞ?」


「ほらほら、早く横になって」


「……お前……ヨダレが……」


「大丈夫だから。早く横になって」


「何が大丈夫なんだ?」


「だから大丈夫だってば。悪いようにはしないから。ほらほら、早く横になって」


「……お前……必死だな。まさか……オレの身体に触りたいから……!? 危ないところだった! もう少しで罠にかかるところだった!」


「バレたか……」


「やっぱり! 油断も隙もないな!」


「ぐふふ。ほらほら、早く横になってよ」


「誰がなるか! 早くヨダレを拭けっ!」


「うぅ……もう少しだったのに」


「全く……どれだけオレの事が好きなんだよ」


「そんなの、ものすごぉく好きに決まってるでしょ!?」


「……!?」


「かわいいツインテールも、パンみたいな翼も、つぶらな瞳もっ! 全部大好きだよっ!」


「……それって……オレの容姿が好きって事じゃないか?」


「え? 内臓も好きだよ?」


「は!? 内臓なんて見た事ないだろ!?」


「え? 見せてくれるの!?」


「は!? どうして内臓が見たいんだよ!?」


「だって……絶対かわいいからだよ。ぐふふ」


「……お前……オレを食べるつもりなのか?」


「え? 確かに食べちゃいたいくらいかわいいけど、さすがに食べないよ。あはは!」


「うぅ……本当だろうな?」


「疑うヒヨコちゃんもかわいい……」


「……また始まったよ」


「だって、かわいいんだもん。えへへ。ベリアル……ありがとう」


「何がだよ?」


「わたしを守る為に体力作りをしてくれたんだよね」


「……! それは……」


「すごくすごく嬉しいよ」


「……ずっと……守られてばっかりだったから。だから……今度はオレが助けたくて……」


「わたしは……ずっとベリアルに助けられてきたよ?」


「え? オレは何も……」


「何もしていないなんて絶対に違うよ。わたしが辛い時、いつもわたしに勇気をくれたよ?」


「ぺるみ……」


「いつもわたしを信じて背中を押してくれたよ?」


「……」


「だから……いつもありがとう」


「……オレも……ずっとヨータを苦しめてきたのに……信じてくれてありがとう。受け入れてくれてありがとう」


「それは……ウリエルのおかげだよ?」


「ウリエル?」


「うん。ウリエルに闇と光が入り混じった空間に連れ去られた時、わたしはベリアルの命を奪わされるかと思っていたの。でもそれは違った。ウリエルは優しく微笑んでいたの。ずっとベリアルの事を助けようとしていたんだよ」


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