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crazy everyday 彼らの日常  作者: こじか
8/15

初めてのデート……?

33,333PV記念です。

今回は景介と舞菜(&貴斗)の初デート?の話です。

「ん?……またか。」


ポケットの中で震えたケータイを見て、俺は見慣れた文字に眉を寄せた。

水輿舞菜。俺の彼女だ。今日も今日とて、メッセージアプリに連絡を入れてきたようだ。


『会長!』

「なんですか。」

『わ、珍しい。すぐ返事が返ってくるなんて。

 この前、初音ちゃんが茶戸先輩と勉強会したんですって。

 私達もしませんか?』

「勉強会ですか?

 若がお嬢となさってるのはテスト勉強だったと思いますが、なにか分からないところでもあるんですか?」


「景介?どうしたの。」

「あ、申し訳ありません。水輿さんからメッセージがありまして。取るに足らないものなんですけど。」

「えー、どんなこと話してんの?」


一仕事終えた若が、無邪気な顔で俺の持つケータイを覗き込んでくる。

つい1分前まで襲撃してきた奴等を楽しそうな顔で殴りつけていたのに、もう切り替えられたようだ。さすが若。


「テスト勉強?なんだ、中間テストの?景介たちもやるの?」

「えぇ、おそらく。このままやるという方向で話がまとまりそうです。」

「なら一緒にやる?初音に聞いてみるけど、いいよ。舞菜ちゃんも大勢でやったほうが楽しいでしょ。」

「よろしいんですか?ありがとうございます。正直、2人きりで彼女を相手しきれるか不安でもあるので。」


若から心強い許可をもらい、俺はさっそくその旨をメッセージで送った。

ほんとに、彼女を1人で相手するのは、俺にはまだハードルが高い。


「若から一緒にやってもいいと許可をいただきました。」

『ホントですか?!やった。

 いつやりますか?』


「若、次回の勉強会にご一緒させていただいてもよろしいですか?」

「オッケー。じゃあ、来週の火曜に俺の教室で。ついでに駿弥も呼んじゃおー。」


嬉々として駿弥に連絡を入れ始めた若の隣で、俺も返事を返していく。


「では、来週の火曜に若と私の教室で行いましょう。駿弥も誘うので、3人で教室で待っててください。」

『分かりました!よろしくお願いします!』


勢いのいい返事を返し、最後にお辞儀をしたイヌのスタンプを送ってきて、彼女からのメッセージは途絶えた。これ以上何も送られてこないのを確認して、俺もメッセージアプリを閉じる。

勉強会。水輿さんと交際が始まって1ヶ月半、特に恋人らしいことをしてこなかった我々にとって、初めてのそれらしい交流なのかもしれない。あれから特に何かをしてあげたわけでもないから、水輿さんも行動に移してみたくなったのか。


「景介。駿弥からもオッケーもらったし、5人で勉強会頑張ろうね。」

「はい。有意義な時間にしたいものです。」


水輿さんが勉強をしたいと言って開くのだ。なにか聞きたいところでもあったのかもしれない。一応暫定彼氏として、先輩として、そして若の側近としても、聞かれたことには万全に応えたい。2年生のこの時期はどんな単元をやっていたんだったか。少し復習しておこう。

33,333PVありがとうございます。

今回は、景介と舞菜の初めての恋人らしい交流についてのお話でした。

もちろん、舞菜ちゃんはこれを初デートとは認めませんが。

2人の初デートについては、本編で改めて書きます。(今書いてるところがちょうどそのパートです)


次回は35,000PVを予定しています。

駿弥と貴斗のお話を書こうと思っています。

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