男子会(前編)
45,000PV記念です。
今回は貴斗、景介、駿弥、孝汰の男子会(前編)になります。
「景介、その書類取って。」
「はい。駿弥、これを経理部に渡してきてください。手直しが必要なものです。それと、こちらは承認済みのものです。」
景介に書類の束を渡され、俺は叫んだ。
「違うだろ!」
「駿弥うるさぁい。黙ってパシられてよ。孝汰、これまとめといて。」
「分かったよ貴斗兄ちゃん。」
俺の叫びを一蹴した貴斗は、再び黙々と作業を進めていく。
おかしい、俺は今日貴斗に大事な用があるって呼び出されてたはずだ。だから俺は休日、しかも久しぶりに家でゆっくりできる休日を満喫しようとしていたところを、こうして慌てて茶戸家まで出てきたのだ。
けして、貴斗たちのパシリになるためでは……!
納得いかないと憤慨する俺に構うことなく、貴斗も景介も孝汰も作業を進めていくのを見て、俺は諦めのため息を漏らし渡された書類を手に部屋を出た。
貴斗に何を言ってもそれを聞くような殊勝な性格してないのはとっくに知ってたし。貴斗第一主義の景介も孝汰も右に同じなのも知ってた。ここはまぁ?大人な俺が折れてやって大人しくパシられておこう。
言われたとおりに書類を渡してきた俺は、先程の部屋に戻った。
にしても、貴斗が俺に大事な用だと言ってパシリにさせるためだけに呼ぶとは考えづらい。何か他に目的があるんだろうか。……てか、ないと困るんだけど。貴斗にとって俺をパシらせることが大事な用に相当すると思われてるなんて思いたくないんだけど。
「あ、おかえり。もーちょっと待ってて。すぐ終わるから。」
戻った俺を見て、貴斗はそう言ってパソコンに向き合った。景介と孝汰はすでに片付けを始めていた。
「は?なんかやんのかよ。」
「あれ、言ってなかったっけ。もうすぐ俺らがここ離れるから、その前に4人で男子会やろうと思ってね。それで今日呼んだんだけど。」
「言われてねぇよ!大事な用だとしか言わねぇで……。つか、男子会?」
初めて聞く用に首を傾げた。
男子会、なんて自分に馴染みがなさすぎてイマイチどんなものか分からないけど、まぁ要は気楽な集まりってことだ。それを、この忙しいタイミングでやるってのか。もう1週間もすれば、貴斗も景介も抗争のために学校も長期的に休み、泊りがけで危ない場所に赴く。仕事だってあるだろうし、大事な局面の前に休みだって取りたいんじゃないんだろうか。
「まぁ、そんな大層なものじゃないよ。ひと仕事の前にみんなと自由な時間が欲しかったんだ。今休むより、よっぽど有意義じゃない?」
「……お前がいいならいいけど。で、何するんだ?」
「んー、考えてないんだよねぇ。駿弥なんかない?」
「丸投げかよ。俺が分かるわけ無いだろ。こういう集まりなんて、初めてなんだから。そういう貴斗は……お前は俺とは違った意味でやったことないんだろ。景介もそうだろうな。」
「えぇ、若の利益にもならないことには興味が湧かないもので。」
俺の言葉に柔らかな笑みを浮かべそんなことを言う景介に冷えた目を送り、ため息をつく。
呼び出しておいて誰も何も考えてないなんて、どうなってんだこいつら。
「孝汰は?お前は貴斗たちと違って良識があるから、外の友達とかと遊んだりするんじゃないのか?」
「ちょっとー。俺にだって良識くらいあるんですけどー。」
「うるさい、歩く非常識。お前に良識があってたまるか。」
「あはは……んー、まぁ友達と遊ぶくらいあるけど。こんなの、お菓子食べてゲームしながら駄弁ってればいいんじゃないのかな。」
孝汰の意見に俺と貴斗は目を見合わせた。
この忙しいときにそんなことに時間を使って問題ないのか?もっとこう、色んな話をした方がいい気がするんだけど。
そう思った俺とは反対に貴斗は乗り気な様子でいいね、と笑みを見せている。貴斗がいいと思ったんなら、きっとそうなるに決まってるから、俺は腑に落ちないながらもセッティングを始めた。まぁ、この4人で集まっても仕事の話ばっかになるから、たまには何でもない時間を過ごすのもいいのかもしれない。
45,000PVありがとうございます。
今回は、男子会の話でした。
思ったよりも長くなって男子会に突入する前に切ることになりましたが。
後編は50,000PVであげようと思います。
男子の恋バナを中心に進めていこうと思います。




