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第二話 交流

2話目でございます。



前日の八百条との話。

「本部の人間と会わせてやる」.....だったが、


「........は?」


枢院はかなり驚いている。央宮はさして気に留めていないが、その様子は十分異様である。


五寺(いつつでら)が勢揃いとは.....聞いてませんよ」



鎌倉時代から存在する幻術。五つの流派それぞれに師家があった。


青山派八百条。陽炎派央宮。碧水派枢院。蒼月派近衛。砂楼派倉科(くらしな)


当時はまだ武士の世の盛り。上級武士であった彼らは、一家ごとに菩提寺があった。


今の五寺である。


護国寺(ごこくじ)神宮寺(じんぐうじ)龍門寺(りょうもんじ)景養寺(けいようじ)仙鷹寺(せんようじ)


この寺にも幻術は伝わり、やがて師家を補佐するようになった。




()()()()の君に言われるとは、心外だよ健士くん。」


そう声をかけてきたのは、髪も程々に白くなった男。50過ぎといったところだろうか。


「神宮寺さん。お久し振りです。」


神宮寺義央(よしなか)は少し笑っていった。


「私なんかは顔見知りだろうが、今後加わるなら挨拶しておくべきであろう。」


「護国寺妙幻(みょうげん)と言います。恐らく初めてでしょうか。あ、蓮君とは顔見知りですが」


袈裟姿の男。かなり若い方であろうか。どうやら現職の僧侶のようだ。


「龍門寺崇影(たかかげ)だ。よろしく。」


40ほどの男。かなり厳つい。


「こう見えて優しいから。龍門寺さんは。」


枢院は央宮に囁いた。


「景養寺利敬(としたか)です。多分この中では一番存在感が薄いんでしょうなぁ....悲しい。あ、葵ちゃん久し振り」


「景養寺さん久し振りです!」


どうやら近衛と仲が良い模様。なかなか気さくである。スーツ姿で、見た感じ会社員だろうか。


「あれ、仙鷹寺さんが見当たらないけど....何かあったんですか?」


「どうせ遊んどるんじゃろうな。あやつのことだし」


八百条は溜息をついた。


「ま、そっちは後で紹介してやろう。というか、央宮はかなり仲いいんじゃろう?」


「そうですね〜」


何気に顔が広い央宮である。


その後、他の職員に軽く挨拶をし、帰ろうと支度をしていると、


「君ら、今日は帰るのかい?」


神宮寺に聞かれた。


「ええ。今日は八百条さんに雰囲気だけでも感じろと言われて来たんですから。」


「そんなことを言った覚えはないぞ」


「まあまあ」


八百条と枢院が身内コントのようなことをやっていると、神宮寺が一言、言った。


「ここで前線に参加するというのであれば、相応の()()を要する。いいね?」


はっとした。振り返ると、皆が厳しい表情をしている。


「........お邪魔しました。」


ただそれだけ言い、帰路についた。



人物簿



護国寺(ごこくじ)妙幻(みょうげん)

現職の僧侶。青山派陽術士。本部所属

五寺の筆頭で八百条家の菩提寺である護国寺家の当主。



神宮寺(じんぐうじ)義央(よしなか)

陽炎派陽術士。本部所属

五寺で央宮家の菩提寺、神宮寺家の当主。

気さくな性格。

前線での経験が豊富。だがその分、幻術界の闇を知っている。


龍門寺(りょうもんじ)崇影(たかかげ)

碧水派陽術士。本部所属

五寺で枢院家の菩提寺、龍門寺家の当主。

強面だが、いい人らしい(枢院談)

龍門寺(りょうもんじ)()()()()()()と言われるとちょっと傷つく。



景養寺(けいようじ)利敬(としたか)

蒼月派陰術士。本部所属

年は35。会社員の傍ら活動に参加しているためまちまち。

五寺で近衛家の菩提寺、景養寺家の当主。


前回、今回と続き設定祭りで申し訳ありません。

次回から、本格的に彼らが動きます。

また、設定がある程度増えたらまとめを作ろうと思っております。


よかったら評価も....((

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