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目の前には。。
「かっ!」
「かっ?」
「可愛い!何、このキラキラした髪飾り、光に反射して、色が変わっているし、ふわりとした材質の透明でありながら、透けない蒼!ああ、私が求める美しさ満載!!」
未来は、目をかっと見開き、ぎゅっと、素材を握りしめた。
つぶらな瞳を瞬かせ、双子は同時に首を傾げた。頭につけているキラキラと虹色にも見える冠についた髪飾りがシャランと音をたてる。
「ああ、理想の素材!理想のデザイン!素敵すぎる!どこの素材!?誰がデザイナーなの!?」
延々と美しさについて語り続ける未来を止めたのは、空から降ってきた大量の海水だった。
ばっしゃ~ん。
「ぎゃぁ~!!」
「・・・浦島太郎の末裔は、ほんに、落ち着きがない。伝承の通りだ。。落ち着いたか?」
心に響く深い声が未来の頭から降ってきた。おまけでついてきたワカメを払うと、目の前には、
深い青銀の髪、緑の目、整った目鼻立ち、見たこともない麗人が立っていた。