表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/3

第二話 魔物

「いっでぇぇぇっっ!!」


「だ、だから言ったじゃないですか! その魔物は攻撃すると針が飛んでくるんです!」 


「い、いや、だってよ。こいつ動かないから絶好の獲物だと思う……だろ? 普通」


 俺は今、魔物と戦っている。街の近くの俺が倒れていた草原でレベル上げをしてるのだが……これがなかなかうまくいかない……


「そうですよね、そうですよねっっ! 普通そう思うから先に言ったんです! なのに、隼人は…もうっ!」


 パーティを組んだ後、駆け出しの街、『マナテル』という街に行きギルド? というところで冒険者登録をした。ステータスがどーたらこうたらと言っていたがよく聞いてなかった……俺のステータスを見たとたん、職員は驚きを隠せない様子だった。

 確か、見るには対象の中を強く意識して見る……っと


 〈ステータス〉

 クラス:初級剣士

 Lv.3

 力 3

 防 1

 速 5

 運 1

 知 0


 出た。ステータスは下の下の下ってところらしい。こりゃ驚くな。

 俺は力が(ほかのステータスより)高いので、剣士がおすすめらしく、そうなったが……できれば魔法とか使いたかった。

 そう言うと、職員が残念そうに「知力が0の方には魔法が使えません」と苦笑交じりに言われた。言われた……

 しかも、ギルドを出るとき、掃除のおばはんに「ふっ」って鼻で笑われた……くそっ。


「聞いてますか?」


 俺が1人でぶつぶつと言っているとミルアが俺を杖で小突いてくる。


「あぁ、聞いてるよ」


 ついでにミルアのも見てみるか。ステータスは……


 〈ステータス〉

 クラス: 中級魔法使い

 Lv. 15

 力 2

 防 24

 速 18

 運 35

 知 89


 《スキル》

 〔基礎魔法〕〔魔法威力Lv.3〕〔魔物索敵〕



 力が……低いな! はっはっはっ……はぁ……

 確か、このスキルってのがレベルを上げるともらえる、ポイントを使って習得できるらしい。剣士は剣士のスキル、魔法使いは魔法使いのスキルと決まってるらしい。

 しかし、『基本スキル』は誰でも覚えられるスキルで、ミルアが覚えている〔魔物索敵〕という、魔物の位置がわかるスキルなんかがそうらしい。


「なにをじっと見てるんですか? また……変態なこと考えてるんでしょう……?」


「ち、ちげぇよ! ステータス見てるだけだよ!」


「ほんとですかー? 」


「ほんとだよ! ほら、早くレベル上げの続きやるんだろ?」


「そうですよ! 今だって、私の話を聞かずに隼人が『こいつ弱そうだな! 俺が一撃で仕留めてやるー』と言って、勝手に飛び出したんでしょう!?」


「あーはいはい」


 俺らはレベル上げを初めて今日で3日目だが……

 ほぼ引きこもりのような生活の俺に運動神経があるわけもなく……かといって戦闘センスがあるわけもない。なので、敵を倒すことすら叶わない……

 なので、とにかく弱そうなのを必死に狩りまくっている。

 さっき、戦って反撃を受けたのは『ヘッジキャタピラ』という、丸く、饅頭のようなやつだ。


「悪かったって、早くヒールを頼む」


 俺がそう言うと、ミルアは飽きれ顔で俺に両手を突き出し……


「もう勝手に行かないでくださいね……『ヒール』」


 そう唱えると、緑の淡い光が俺を包み込み、みるみる内に傷が癒えていく。

 こういうところを見ると、魔法使いっぽいが、杖とかローブとかなかったらただの小学生にしか見えんだろう。身長140cm? ぐらいしかないし……


「サンキュ、ミルア。 お、あんなところに定番のスライムが」


 俺は早速弱そうなスライムを見つけ、ミルアの制止を無視して、スライムに斬り込む。


「ま、待ってください! あのスライムはど……」


「おりゃっ!!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ