幼馴染みと結婚しましたが愛人が三人もいたので追い出しました。
「私大きくなったらカルディオのお嫁さんになる」
「僕も大きくなったらルーシアをお嫁さんにするよ」
幼い頃の約束だった、その頃のカルディオはとても優しかった、でもまさかこんな男だったなんて。
カルディオが婿養子として伯爵家に入って一週間。
私は幼い頃の約束が叶い愛しのカルディオと結婚した。
でもカルディオは結婚するまではとても優しかったのに、結婚した途端冷たくなった。
そして、更に最悪の事件が起きたのだ。
「ルーシア、俺は一人の女性だけを愛する事は出来ない、俺みたいな男を一人の女が独占するなんて世の中の女が許してくれないからな、今日から愛人を三人迎え入れる事にする、文句はないな」何て言うのだ。
私はショックだった、結婚するまでのカルディオは何だったのだろうか。
そして、言葉通りカルディオの愛人が三人家に入って来て、カルディオを囲みイチャイチャし始めたのだ。
「カルディオ様、いくらなんでも酷すぎます」と私が文句を言うとカルディオは悪びれた様子もなく「俺と結婚出来ただけでも有りがたく思え」と言うのだ。
私は父と母に文句を言った。
「父上、母上、私は我慢出来ません。カルディオ様が愛人を三人も連れ込むなんて」
「ルーシア、そんな男は追い出しましょう」と母が言ってくれた。
「全く婿養子の存在で何をしているのだ」と父も怒り心頭だった。
私はカルディオに「カルディオ様、愛人を連れて出て行って下さい」と言うとカルディオは
「何を言っているんだ、俺と結婚出来るなんて幸せだろうが」と言うのだ。
私は「もう我慢出来ません、私だけを愛してくれる男性が良いのです」と言い、使用人達にカルディオと愛人達の荷物を次から次へと外に放り出させて、最後にカルディオと愛人三人も放り出した。
カルディオも愛人達もギャーギャー喚いていたが、無視して門を閉めた。
そして、数日後カルディオの弟オルディオが訪ねて来た。
「ルーシア様、兄が失礼な事をしてしまい申し訳ない御座いません」と頭を下げて来た。
「もう、私はカルディオ様の事は忘れる事に致しました」と言うと、オルディオは言うのだ。
「私は幼い頃からルーシア様に恋をしておりました、私にチャンスを頂けませんでしょうか?私はあなただけを生涯愛する事を誓います」
「オルディオ様頭を上げて下さい、今は暫く恋をするのが怖いのです」
「私は待ちます、あなたの心の傷が癒えるまで、そして私を見てくれる時まで」
「有難う御座います、あなたの事を色々聞かせて下さいませんか」
「はい、喜んでお話致しましょう」
そして、ルーシアとオルディオは徐々に距離を縮めて行き、その後結婚した。
オルディオは言葉通り、生涯ルーシアだけを愛した。