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第12話 ダンス部運営会議

「よし、じゃあ早速進めていくよ。まずはさっきささっちが言ってた人数の問題からだね」


 あれ? 自己紹介とかはないのね。俺はこのメンバーの中だと笹本しか知らないんだけど……。


 まぁ女子同士はすでに仲もいいみたいだし、俺は一緒に活動する訳でもないから別いけど。


「あと一人いるんだよね。誰か誘ってみようか?」


「あ、そうだ。駅前に新しいカフェできたらしいよ? 今度いこーよ」


「そんな事より振付けの選曲どーするー??」


「お腹すいた……」


 みんなスマホをポチポチと触りながら会話に参加しているが、なんというか……、自由すぎる。


 今上がってる議題の話してるの一人しかいないよね?


 どうせ俺は人数合わせで参加してるだけだし、暇だから俺もスマホで小説でも読もうかな。


「もー! みんなー! ちゃんと聞いてるー?」


 笹本は腕組みしてみんなを睨みながら口を膨らませている。


 それを見て他の女子達はスマホを触るのをやめてゴメンゴメンと言いながら笹本のほうを向いていた。


「それで、人数の事なんだけど……。ちょっと!! ひしっち!」


 話をしている女子達を横目で見ながらスマホで小説を読んでいたら右手で持っていたスマホを取り上げられた。


「あれ?」


「あれ? じゃない。会議中なんだからちゃんとひしっちも参加しなさい!」


「でも俺が口出しするような事もないし」


「参加しなさい」


「……はい」


 しぶしぶ了承すると取り上げていたスマホを返してくれた。


「あと一人なんだけどねぇ、誰か入ってくれる人いないかな?」


「そうだねぇ、クラスの子にもう一度聞いてみようかな?」


「でも部活をしようと思ってる子はだいたい入る部を決めてるんだよねぇ」


 ダンス部の面々は自分達の友達にはすでに一通り声をかけているが、あと一人がなかなかいないらしい。


「ひしっちは友達……いないか……」


 たしかにクラスでもぼっちの俺は咲茉以外に話をするような友達はいないが、面と向かって友達がいないと言われると地味にメンタルに来るな。


「あのさ」


「え? もしかして入ってくれそうな子に心当たりあるの?」


「いや、ないけど」


「知ってた」


 笹本だけではなくダンス部員全員の視線がこちらに向くが、俺の答えを聞くとですよねーという憐みの視線になった。


 目的の為にぼっちで過ごしているだけなのでそういう風に見られてもあまり気にはならない。


「一つ気になってる事聞いてもいい?」


「どうぞ」


「なんでダンス部は女子ばっかりなんだ?」


 ここにいるメンバーが精力的に勧誘をしていると聞いて疑問に思った事を聞いてみた。


 ダンス部員は笹本を始め、綺麗どころが揃っている。男子を誘えば下心のある男子なら喜んで入りそうだと思うが、一人も入部していないという現状に疑問を持った。


「そんなの決まってるじゃん。男子を入れたくないからだよ」


 なるほど。男子を入れたくないから女子ばかりなのか。


 俺は男子だけどなんでダンス部に入ってるのかな?


 その後、入ってくれそうな子に関してあの子がこの子がとみんなで話をしているが、聞いた所で名前もわからない生徒ばかりだったので、空を眺めながらぼーっとしていた。


「うーん……。じゃあとりあえずこうしよう」


 笹本が立ち上がってパンと手を鳴らす。どうやら話がまとまったようだ。


「ひしっち! 来週までに部活に入ってない女の子を連れてきて! 一人でも二人でも何人でもいいよ」


「はぁ!?」


 思わず大きな声が出てしまった。


「女の子連れてくるとか普通に無理だけど」


「でも私達の知り合いはみんな声かけちゃってて、無理そうなんだよね。私達は私達でダンスの練習もしたいし。それに比べるとひしっちは暇でしょ? それとも一緒にダンスの練習したい?」


 笹本は悪戯っぽい笑みを向けてくる。


 ダンス部に入部してくれる人を探すか、ダンスの練習をするかの二択か……。


 どこで練習をするかにもよるが、このメンバーに混ざってダンスの練習とかしてるとかなり目立つよな。男は俺しかいないし……。


「わかったよ、一応声はかけてみる」


「おっけー。じゃあお願いね。ちなみに勧誘活動しないで見つかりませんでしたーってのは無しね」


 見つからなかったと言えばいいかと思ってたら先に釘をさされてしまった。これは勧誘活動をしてないとバレたときが面倒くさそうだ。


「じゃあ今日は解散で。ひしっちよろしくね」


 これは面倒な事になったと考えているうちにダンス部運営会議? も終わったようで女子メンバーたちはひしっちまたねー、バイバーイと言いながら屋上を出ていった。


 一人になった俺はそのまま帰ろうかと思ったが、体育館に足を運んでみる事にした。


 今日から咲茉が部活をしているはずだ。


 咲茉は小学生の頃、運動が苦手だったのでちゃんと部活についていけているのか心配だった。


 俺が行った所でどうにかなる問題ではないのだが。


 単純に咲茉を一目見たいという欲求もあった。


 そんな事を考えながら歩いていると体育館についた。


 先日咲茉と一緒に見学に来たときと同じように体育館の中からは大きな声が聞こえてくる。


 体育館の中では男子と女子に分かれてバスケの練習が行われていた。女子の集団の中に咲茉はすぐに見つかった。

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