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1話


★★★★★★



「……ねぇレイラー。日本のTSモノってどう思うー?」


「そうですねぇ。面白いと思いますよ。でも急にどうしたんですか?」


「いやぁ……ねぇ? 暇潰しに下界を覗いてみたら、変態大国(日本)が面白そうなモノ作ってたからさぁ。」


「はぁ。そうですか。それで、こんなこと言ってきたからには何かあるんですよね?」


「さすがレイラ分かってるねぇ~。ちょっと創作物ではなくて、リアルでやってみたらどうなるのかなぁーってね。」


「またそんなことするんですか?」


「定期的にやりたくなっちゃうよね~。てことで、やってもいいよね?」


「まぁ止めても無駄なのは分かってますから良いですけど、責任は自分で取ってくださいね?」


「はいはーい。んじゃちょいちょいっと。」


「あ、それと腐っても神である貴方が人間を混乱させるようなことをしてもいいんですか?」


「ん~。そこらへんは考えてあるから大丈夫~。」


「それならいいんですけど……どんな子をTSさせたんですか?」


「ん~。まぁお楽しみってことで。」


「はぁ……後でしっかり教えてくださいね。」


「分かってるって♪」



★★★★★★



訳がわからない。どうして親友が女の子になっているのか。

親友が何かしたのだろうか。いや、それはない。親友は良識のある優しいやつだ。親友に限ってそれはないと言える。

ならば何故女の子へと変わっているのだろうか。

親友が言うには、朝起きたらこうなっていたらしいが、そんなことあるのだろうか。無いと言い切りたいが、世の中は神秘の宝庫であるから一概に無いとは言い切れないのがもどかしい。

まあ可愛いからいいか。





「で? こんなに可愛くなった自分の姿を俺に見せに来たのか?」


「違うよ!! こんなに僕が困っているのにひどいじゃないか!!」


相手が困っているのを見るとからかいたくなるのは俺の悪い癖だ。直したいとは思っているものの、親友の前だとついやってしまうので直すことができるのはまだまだ先だと思う。


「いやいや、俺も結構困惑してるよ? 急に女の子になったって言われたんだからな。」


皆さんお察しの通り、親友が女の子になってしまった。親友は元々可愛らしく女っぽい見た目だったのだが、しっかりと逸物は付いていた。確認済みだ。しかし、今の親友は少し面影はあるものの、髪色も違うし身長も縮んでいて、元々女の子らしかったが、さらに全体的に女の子らしくなっている。絹糸のような美しく映える銀髪に、雪見〇福みたいにもちもちの肌。街でアンケートを取ったら十人中十人が美少女だと答えるような整った容姿を持っている。小さい女の子が特別好きでは無い俺でも、あまりの可愛さに三秒間程固まる程の可愛さだ。見たところ12歳位だろうか。俺と同じ高校生だが、ここまで見た目が変わってしまうと、もう同じ歳だとは思えなくなってくる。一つだけ残念な所を挙げるとすると、胸が薄いことだろうか。俺的にはもう少しあっても良かったのではないかと思う。


……それはさておいて。


「どうして真っ先に俺の家に来たんだ? 先に病院だろ。」


「いや、だって……急にこんなことになって怖かったんだよ。そしたら(あかつき)の顔が浮かんできて……気がついたらここに来てたんだ……。ダメだったかな?」


なんだこのくっそ可愛い生き物。

あ、因みに暁は俺の名前な。


「まぁ来ちゃったなら仕方ないな。で、この後どうするつもりだ?」


「どうするって……考えてなかったよ……。どうしたらいいかな?」


「病院……は今日そういえば日曜だから開いてなかったな。」


先に病院とか言ってたけど今日定休日じゃないか。結構恥ずかしいな。

まぁそれは置いといて、この後の事か。

うーむ……。あれ、病院休みだしすること無いんじゃね?


「考えたけど、すること思い付かないし今日一日は自由に過ごせばいいんじゃないか?」


「したいことなんて思い付かないよぉ……。」


親友が落ち込みながらそう言う。


「あれだ。女になったんだから女の性活(・・)でもして見たらどうだ?」


「うーん……。そうだね。起きてしまったことをずっとぐちぐち言ってるよりは何か行動にした方が良いもんね! 女の子の生活(・・)に順応できるように頑張るよ!」


親友が元気を取り戻してくれて良かった。

しかしコイツ俺が性活(・・)って言ったの分かってないな? まぁそんな純粋な所が親友の可愛いところなのだが。


「まぁ、先ずはその格好をどうにかしたほうがいいんじゃないか? その格好は色々危ないしな……。」


今の親友は、男だったときの服装(Tシャツにショートパンツといったラフな格好)をしているため今の身長に合っておらず、先程から胸元のその慎ましい起伏がチラチラと見えていて心臓に悪い。見えそうで見えないラインを計算してやっているのなら天才だと思う。そんなことないと思うが。見ないように努力はしているが、いつ俺の理性が飛ぶかわからないために先ずは服装を何とかしてほしいのだ。


「え? 何か悪かったかな?」


「いや……その……ちょっと胸元がさ? 見えそうだなーってね?」


「え? ……な、何を言うのさ!? 見ないでくれよ!!」


そう言って慎ましい胸を隠す親友。

その行動は最早女の子のそれだ。


「せめて下着位着けてほしいかなって思ってさ。」


「僕が女物の下着を持ってるわけないだろ!!」


「いや、持ってるとは思ってないから買いに行ってこいって話なんだが。ついでに女物の服も買ってくれば良いじゃないか。」


「でも……僕一人で女性用下着店とかには恥ずかしくて入れないから、一緒に来てくれない?」


確かに今は女の子の姿でも、元々は男なんだから女性用下着店に入って買い物するのは勇気がいるよな……。

でも、俺も入るの気まずいしな……。


俺が悩んでいると親友が上目遣いで言ってきた。


「ダメかな……?」


親友のその一言で俺の迷いは吹っ切れた。


「よし、すぐに行こうか!」





……親友可愛すぎだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおぉぉぉおお

次回はお買い物回です。

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