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ここはどこ?
果ての見えないこの大地には、数えることも不可能なほどの花が咲いていた。
誰も足を踏み入れられないため、自生している草花達は解放感に溢れている。
私は大地に1人佇み、そよ風に晒されながら目を閉じた。
ここには私しかいない。誰に邪魔されることも無い。誰に会うことも出来ない。
人間関係にうんざりしてしまった。
もう、私はずっと1人でいたかった。
その願いがようやく叶った私には、未練なんてあるはずも無かった。
これでやっと、永遠に自由となれる。
どうしてもっと、早く旅立たなかったのだろう。
ここには、全てを受け入れる無限の花園がある。
彼女はどこにいると想像したでしょうか?
もし私と同じ場所を想像したならば、いつかの未来、きっとそこで出会うでしょう。