アリア、朝練をサボろうとする
「旦那さま、お師匠さま、明日の朝練は……」
夕飯を食べながら、アリアはおそるおそる切り出した。
ロジーナは食事をする手を止めた。
「朝練って何ですか? 」
マッシュポテトを頬張ったサーナが首をかしげた。
「アリアは体力をつけるために、毎朝裏山を走ってるのよ」
ロジーナはサーナにニッコリ笑いかける。
「素敵!! 私も参加していいですか? 」
サーナはお箸を置いて、目をキラキラさせる。
「ちょ、ちょっとサー……」
アリアは慌てた様子でサーナの方を向いた。
「もちろんよ。いいわよね、クレメンス」
ロジーナは満面の笑みを浮かべた。
「ああ、もちろんだ」
クレメンスもニコニコしながら肯く。
「うわぁ、楽しみです。お友達に会えるかなぁ~」
サーナは嬉しそうな声をあげ、祈るように両手指を組み、うっとりと虚空を見つめている。
「ちょっとサーナちゃん……」
アリアがサーナを軽くつついたが、サーナは気がついていない様子だ。
「ルーカス、お前も来るか? 」
「え? いいんですか? 」
ルーカスは驚いた様子でクレメンスの顔をみる。
「ルーカス君。朝ごはんは私がつくるから心配しなくて大丈夫よ」
「ありがとうございます。よろしくお願いいたします」
ロジーナの言葉に、ルーカスは嬉しそうに頭をぺこりとさげた。
アリアはそんなみんなの様子をみて、諦めたようなため息をつき、うなだれた。




