統計学的心理思考②
天乃は前髪に、ふぅ。ふぅ。と2度息を吹き掛けて遊んでいる。
「言葉を強調して誘導した所で、其れは2択程の選択を狭めて選ばせているに過ぎない。統計学的には成功する確率は上がるのだろうけどね。人の心理は読めやしないのさ…。」
あっ。
天乃は何かを思い出したかの様に云う。
「後さ…。3枚のカードあったろ?」
「あぁ。生贄様のカード?」
「お前が1番初めにカード取ったけどさ。何で真ん中を選んだ?」
「何でって?無意識にかな。」
「お前ってホント解りやすいのな…。」
はい?伶音は声を漏らす。
「統計学的に眼に視える3択は真ん中を選ぶ人が多いとされているんだよ。人は選択肢が多いと選びきれなくなり、答えを出す事を諦めてしまう傾向がある。様々な要因が絡みバランスや中庸を求めるのさ。だから…。真ん中を選ぶ…。そうだなぁ…。価値や価格があるとしてだ、高い、普通、安いの3択でも真ん中を選ぶ人が多い。ゴルディロックス効果と呼ばれるモノがある。確率的には2:5:3って感じだよ。」
だから、ある程度は誘導出来るんだけどな…。と言い。でもなぁと呟いた。
「確率が高いだけで…。完全に誘導するのなんて無理だ。お前みたいに解りやすい奴だけじゃないし…。」
と天乃は伶音を観て…。【生贄様】っていると思うか?と訊いた。
「いない…。って言いたいけどコインが動いたんだよ。此方の質問に答えてるんだから…。いる…。って事なんじゃないかな…。」
はぁ。と天乃は溜息を吐いた。




