38/106
虐げられるモノ
また【生贄様】に纏わる新しい噂が広まった。
《生贄様に取り憑かれ無い様にする為には、生贄様に取り憑かれた人を遠ざけなけれはならない。》
其れからだと思う。
私は陰湿な虐めにあった。
明確にはされないが確実に存在する嫌がらせ行為。陰口から始まり、無視をされた。私は存在しない人間として扱われたのである。視えている筈なのに視えていない振りをされる。眼が合ったとしても、私の事は視えてはいない。そんな周囲の行動が私を追い込んでいった。
そんな私に、幼馴染2人は変わらずに接していてくれたとは思う。思うのだけれど、七瀬沙希は少し気が弱かった事もあり、私から一歩引いた立ち位置になっていた様にも感じていた…。
心にも均衡がある。正の感情と負の感情だ。均衡が保たれている内は良い。正の感情を感じてる内は良い。けれど…。負の感情の質量は重いのだろう。一度傾いてしまえば、戻す事は難しい…。
何時からか心は…。
負の感情で飽和していった…。




