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憂鬱な天国 Ⅰ 幽霊  作者: 倉木英知
蠱毒 毒と成る。
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悪夢の欠片 蠱毒


 また私は密閉された空間の中にいた。2メートル四方の硝子ケース。硝子の向こうに広がる純白の景色。幾度目かの夢だ。此の後、何が起こるのか私は知っている。


 私は飢餓状態になる。浮遊感が漂い、意識は朦朧としていく。ギィィ…。真上から音が聞こえる。ギィィ…。硝子を擦り合わせた時の様な不快な音が木霊する。ギィィ…。ギィィ…。


 天井が歪にスライドしていく。そのスライドした隙間には巨大な瞳があった。ソレは此方をている。覗いている。


 スライドした天井からは数多の生物せいぶつが降り注いだ。


 蜥蜴トカゲ百足ムカデ蜘蛛クモサソリ蝦蟇ガマガエルヘビ蛞蝓ナメクジ


 其れ等は、ある種の毒を持ち、ある種の細菌を纏っている生物。生臭い匂いが辺りを覆い尽くしていく。艶々と体液を光らせた生物は、私を埋め尽くした。



 呼吸困難に陥り、深く息を吸うと、毒性のある生物は、唇の隙間から肉体の内へと入り込んでくる。ヌメヌメとした感触が喉元を通過すると、粘着性の液体が口から零れていく。やがて其れ等は肉体の内を這いずり廻り、胃液で消化され毒性物質だけが残る…。


 そう。毒だけが残るのだ。

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