25/106
白井百合
私の妻であった白井百合は、大学の心理学講師だった…。心理学には、様々な種類があると聞いていた。
人間を対象として、観察や実験をし人間の思考、行動パターンをデータ化する事により人間の心の普遍的な構造の在り方を探究する《基礎心理学》
基礎心理学で得られた成果を現実社会で実際に役立たせる実践的で実用的な分野の心理学《応用心理学》
この2つに大きく分類されるそうだ。
基礎心理学には人格心理学。数理心理学。進化心理学。社会心理学。異常心理学。深層心理学。等の種類が存在し、応用心理学には臨床心理学。教育心理学。医療心理学。政治心理学。宗教心理学。犯罪心理学。等の種類が存在すると云っていた。
百合は、主に臨床心理学の分野を教えていた。臨床心理学とは科学、理論,実践を統合し人間行動の適応調整。人格的成長の促進。不適応,障害,苦悩の成り立ちを軽減,解消する事を目的とした分野だ。
ソレに加え、百合は蛇を愛するあまりに蛇の歴史、生態を独自に研究していた。その分野でも百合の名は知られていた。だが、そんな才色兼備の百合は、人には云えない秘密を抱えていた。
でも…。ソレは…。百合だけの所為では無い。きっと私にも関係はあったのだ。だからこそ私は、ある薬の配合を、独自に研究していたのである。




