コオロギとすごくざっくりしたフードロスの話
最近、何かとコオロギが話題。
田舎だからイナゴを煮たやつとかは昔食べてたな。
山ではタンパク源として貴重なものなんだろう。
コオロギは他の食肉用動物を育てるより効率がいいから素敵、タンパク質のために食べろって話だっけか。
子供の頃は面白がってつかまえて遊んだりしてたけど、いつからか見るのも気持ち悪くなったな。
関係ないけどカブトムシも触れなくなったなあ。
バッタとかカマキリもおっかないや。
カナヘビとかも怖い。ヤモリは平気だけど。
個人の好き嫌いとか、危険性とか、そういう話を取っ払って考えても、他に食う物はあるんじゃないのかなと素人目に思う。
そもそも細かいデータを読解したり提示したりする能力がないんで、体験談とかを、本当にざっくりした感じで。
以前、食品製造でご飯ものを中心に行う部署にいたんだけど、1度に何百キロもの米を炊くわけ。
たしか1合が約150グラムだから、業務用と家庭で食べるのとでは文字通り、桁違い。
想像しづらいだろうけど、工場の一部屋そのものがバカでかい炊飯器みたいな機能をしている。
そこでどんどん水に浸して炊いては出して、の繰り返しなんだけど、機械だから当然エラーで止まることもある。
そうすると炊いてる途中の米はどうなるか。
お察しの通り、全部廃棄です。すべて生ゴミ。
生煮えだから売り物にならない。
特別なレーンに流れるでかい炊飯釜を取り出し、半端な状態の米をかき出す。
家庭で残った白飯を小分けで冷凍するとか、そういう規模の量じゃない。
だって何百キロだもの。
燃えるゴミの日に出すようなサイズの袋に、いっぱいに詰め込んで、それをいくつもカートに載せて生ゴミ部屋に運ぶ。
エラーではなく、炊き上がりの状態によっても、試食して柔らかい硬い、で一定数を廃棄して炊き直しなんてのはよくあった。
もしかしたら最新鋭のマシンではある程度はフォローするシステムとかあるのかもしれないけど、まあ大なり小なり必ず捨てるものは出てくる。
問題なく炊き上がっても、予備のために何十キロか多めに炊いておく。
それでトラブルがなければ、その予備は生ゴミに。
1日の仕事終わりに機械の内部を洗浄するのですが、洗い流して処分する米だけで数キロはありました。
ときにSNSで、寿司のシャリを残す人は許せない、という話題がたまに出ますね。
寿司職人に悪いから、というなら分かるけど、何十キロ何百キロ単位の白飯の廃棄を知っていると、無感情というか、眉1つ動かなくなります。
食事でのマナーやモラルの話なんでしょうけど。
その件にキレてる人たち、廃棄された山積みのご飯を見たら憤死するんじゃなかろうか。
廃棄といえば。
スーパー、コンビニに勤める知人・親族の話によると、弁当や惣菜は売り切れが出ないように発注をかけたり作ったりするらしい。
たとえば10個出して10個全部売れたら、その後に来たお客は買えないから、売上機会を失ったことになる。
さらに下手すると「売り切れてた、品揃えが悪い、もうそちらの店舗には行かない」とクレームが来る。
その店だけならまだしも、客が次からライバル店に行くようになったりしたら顧客を1名奪われたことになる。
だから欠品に注意を払い、売り切れにならないように少し多めに棚に並べておけるようにと。
それでも昨今は、客足や売れ行きからギリギリのラインを読んで作るようになったようですが。
閉店まで売れ残ればマイナスですし、その分は割引を積極的にするようにしてカバーしたり。
あと客側で問題なのが、少しでも賞味期限が長いものを欲しがって、前列のおにぎりやサンドイッチを潰しながら、奥のを取る人とか。
乳製品もそう。いちいち前のを横にどけて、わざわざ奥のほうまで手を突っ込む。
玉子でそれをやって、前列が潰れたり、奥から引っ張って棚から落下させて廃棄、なんて被害も結構出ているそうです。
個人的に賞味期限は目安くらいのつもりなんですが、過ぎたらお店では売れませんから。
賞味期限が後の物から売れていくと、先のものは必然的に廃棄になる可能性が高まるわけです。
こういう話をすると、賞味期限が切れたものを格安か、ただで客に出せばいい、という意見が出てくる。
そうするとその値引きの金額になるまで絶対買わない層が出てきて、店は赤字にしかならなくなる。
ただで配ったとしても、その作業は従業員がやらなければならないわけで店はマイナス。
万が一それで客が体調不良にでもなったら、腐った商品を出したとかで一方的にクレームが来るでしょう。
1件そんなことが起きれば、腹痛になったから慰謝料を払え、みたいな層が大勢現れるとも限りません。
あくまで仮定の話ですが。
自分は客だ、と自覚した瞬間から傍若無人に振る舞うことが許されると思う人は多いんです。
コンビニでバイトしていたときの実体験です。
客単価が安いくせに威張りやがって(唐突な私怨)
日本は食料自給率が低いとされていますが、身近にある食品には、口も付けずにぽんぽんと捨てられるものが多い気がします。
まだ日数はかなりあるのに、賞味期限が近づいたというだけで売り場から下げられるものも多い。
フードロスを減らすために活動している団体や、規格外ではじかれたり、期限が近い食品を専門的に扱うディスカウントストアもあるそうです。
昨今話題に挙がる昆虫食の文化や役割を否定するつもりはないです。
ただこれを機に、改めて、食べなれた物との付き合い方を今一度見直してみる。
そんな機会と考えてもいいかもしれない。
3/4 AM8:51
はじめてランキング1位になれた。記念。
つたない雑記のような内容ですが、評価やブクマしてくださった方々、ありがとうございます。