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第三十五回想
翌日。
「もう、帰るの?」
「ああ、でも、また来るよ」
帰ってくるよ。
「いつでも帰ってきていいからね」
「そっちこそ、いつでも遊びに来てもいいんだぜ」
母さんはいつも通りなようで安心できた。
使いたくももないだろうが、洗面所に、僕の血液が入った瓶を置いておいた。
「ショウ」
「父さん」
「無理はするなよ」
すっかり寡黙な風格を取り戻していた。
僕は玄関の前に立つ。
あっと、最後の最後にこれを言うのを忘れていた。
「ただいま。そしていってきます」
「「お帰り。そしていってらっしゃい」」
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