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乗り込む
「さあ、行こう!」
「おー」
僕と妹は夜の街にに繰り出していた。僕はともかく、妹は高校生一年生なのでつれ回してはいけないと思うのだが、本人の要求によりつれ回すことにした。と言っても、もう深夜零時を回りそうなのだ。本気でヤバい時間だ。
「ここでいいのかな?」
「うん、そうだと思う」
僕は大切命が通っていると言う裏社会の王の元に向かっている。
「あっ」
「どうしたの?」
僕は声を潜めた。
「いた」
「どこどこ?」
「あそこ」
僕は指差す。
「うーん、あれ?」
反応が芳しくないな。
「なぜに、そんな反応?」
「いや、ちっさい光しか見えないから」
「ああ、そう言うことね」
僕は一人納得した。簡単に言えば、視力の違いだろう。僕は数キロ先でも余裕で見えるが、他の人は違うのだった。
「あそこで女子高生が黒いヤクザっぽい奴らに囲まれてる」
「……それ、ヤバくない?」
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