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玄関破壊

 吸血鬼に殴られた。痛い。玄関が吹き飛んだ。玄関。僕は自分の肩が震えているのがわかる。

「私はお前を殺しに来た」

「何で」

「ん?」

 吸血鬼は僕の怒りに気づいていないようだ。それが余計に腹立つ。

「何で、アポ取らなかったんだ」

 怒りで声が震えている。

「は?」

「玄関壊すなって言ってんだよ!」

 僕は怒鳴った。これが怒りだ。

「殴られたことはどうでもいいのかよ」

 吸血鬼は僕に言った。確かに内臓が飛び出たのだが、玄関の方が心配だ。

「場所移動しようか」

 僕は吸血鬼の肩と優しく叩きながら、笑顔で言った。

読んで頂きありがとうございました。

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