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聖マルティヌスのカブのランタン
昨日、身近なひとを亡くしました。
私より年下で、まだ若いひとでした。無口で力持ちで、気の優しいひとでした。
あぶないのは知っていたけど、早すぎる死。
かれの家では昔から、カブを栽培していました。牛のエサにするための、ゴロゴロした白いカブ。
どうしてかは知らないけれど、聖マルティヌスの夜にはカブを刳りぬき、ランタンを作ったそうです。
白いカブにろうそくを入れ、火を灯す。カブを透かして見る紅い火は、幻想的な暖かい色。
そんな話を聞いたのは、いつのことだっただろう。ちょうど今くらいの時期、聞いたような気がします。
ハロウィンの原型だって。
聖マルティヌス、つまりシント・マールテンの夜はもうじきです。
フランクの城のあったシント・マールテンスダイクの名前の由来は、結局わからずじまいでした。