闘技ラスボス
中間のストーリーも挟んだことだし、ラストまで一直線で行きたい。 とりあえず今の主力コンボは空中でも出せる必殺技の幻影斬が5回ヒットで、それが空中に居ながら相手の足元に攻撃が発生する技なので物凄くイヤラシイ攻撃になっている。
これと、レバー→中攻撃の出の早い突きとでチクチク刺して、隙あらば大技という流れで大体は楽に勝てるようになった。 このレバー→の中段攻撃をキャンセルして幻影斬という組み合わせも凶悪。
この中段が、1歩前に踏み出して技を繰り出しているので構えている位置よりもリーチが長く感じる強技で当たり判定も強い。 下手すると、いや、上手くするとその中段だけで相手を崩す事も可能だ。
二刀流の剣はやや短めの剣、ショートソードとまでは行かないまでも振りの速さが売りなのにリーチの問題も移動と組み合わせた攻撃でカバーされていてなかなか使いやすいキャラだ。
それから、忘れてはならないのが超必殺。
これは発動条件こそ厳しいけれども、出せば必ず勝てる技となっていて演出も派手だ。 この条件と言うのが1本を先取して2本目以降で必殺技ゲージが満タンまでたまってて、尚且つ相手の体力が3分の1以下まで減っている事が条件なのだが。
これが決まるとかなり気持ちいい。
BGMも一瞬だけシリアスチックな曲に変わり、スミカの目の部分がアップでカットインし「悪夢で果てろ」という、セリフと共にズッキューーーンと戦闘に勝利するのだが。
これを見たくて必殺技ゲージは普段は溜めておく感じ。
そんな戦い方をしているから、という訳ではないが。
スミカの実力は実は本物であるという噂が立ち始め、そして街のチャンプとの決戦のカードが組まれた。 この時のオッズ、実に1,4倍対1,4倍というイーブン。 そしてどちらが勝ってもこれはかなりの高配当となる。 これは賭ける人間が多ければ多いほど、運営側にバックされるテラ銭が大きいからだ。
一定以上の金額が配当として確保されたなら、客寄せの意味もも含めてテラ銭の割合を低く設定する。
「本当にありがとうございました。 ロゼッタさん」
「まさか本当に勝ち続けるなんてねぇ。 しかもこの試合で最後にしようだなんて、全く」
「でも負けるようならロゼッタさんの言う通り、街に残って試合を続けるんですから。 まだ分かりませんよ」
「……その割には良い表情してるじゃないか」
かわいい弟子には旅をさせろ。
ザックレイは、最初からこの街の闘技などは軽く越えて行くだろうと確信していて。 そしてスミカには自分の出来なかった想いを託す……つまり中央の拠点で開かれている闘技大会の方を意識していて、そこでスミカが勝ち進んでくれたなら。
それで、自分の中にあるわだかまりも少しは収まるようなそんな期待も同時に込めて。
闘技の本場である、中央へ向けての旅を推奨していたのだ。
さて、チャンピオン戦の開始となるのだが……。
「噂の新人、快進撃ってのもここまでよ。 若造め」
「スミカです、名前覚えといてくださいね」
トントンっとつま先で床を蹴って、軽くステップして構える。 いつもの構えだ。 対してチャンプの名はゴドウィン、大男ではあるがやや細身で筋肉質。 大降りの斧を模した木製のハンマー状の斧を両手でがっしりと構えている。 普通に考えたならこの見た目だけでスミカの不利、勝利のビジョンが見えない。
だが、それはこれまでのどの試合もそうだったのでさして驚きもしない。 その影響でオッズがイーブンという異例な事になっているのだし。
そしてそれはチャンピオンからしてみれば面白くない。
何故この俺様がこんな小娘と対等な掛け金で試合わなければならないのか……。 表情からだけでもその思考がまるで分かるような形相で睨みつけてくる。 と、ここで試合開始の鐘がなる。
第1ラウンド
チャンピオンとの戦いは、やはり一筋縄では行かない。 ラウンド開始からすぐに突っ込んで来て弱攻撃から中、強攻撃、そして必殺技に繋げる、隙は少なく威力は絶大という攻撃的なスタイルでいきなり大ダメージをもらってしまった。
なるほど、ダッシュ弱攻撃ってのは結構凶悪らしい。
字面こそ弱攻撃、と、弱い攻撃を想像させるが。 そこから繋がる攻撃が強力なら、それはつまり隙の少ない強烈コンボになる。 その隙の少ない部分を担っているのが弱攻撃なのだから、要はどんな攻撃も使い方次第だということが分かる。
ラストだけは難易度高いってのも格闘ゲームではあり得る事だ。
一旦このラウンドは捨てる覚悟で、相手のダッシュ弱に合わせてこちらも同じ動作をしてみる。 そうしたら……。 これは予想外にもクリーンヒット。 そしてその攻め方しかしてこないから簡単に巻き返す事が出来た。 なんだ、楽勝かと油断したところへ大きく振りかぶるチャンプ。
バカめ、隙だらけじゃい。
弱攻撃からのコンボを仕掛けるが……ガツガツっと堪えるモーション。 あ、これハイパーアーマー付きの攻撃だったか? いわゆる当身攻撃、相手の攻撃を受けてそれをカウンター気味に返す技だ。 そして、それを1発喰らったらそれで最後。
残りの体力ゲージが半分以上あったにも関わらずKOされた。
なんてえげつない、ラスボス気取ってるだけはある。
こういうのって、何故か自分で使うと弱いんだよねぇ。
格ゲーの「あるある」で、自分で使うと補正がかかってたり隙だらけで他の技に弱かったりで出しても当たらない。 このチャンプもそのタイプだとしたら、攻略方法はモーションが見えたら攻撃しない事? そんなところだろうと言うあたりをつけて。
第2ラウンド
開始早々からダッシュ弱攻撃を仕掛けていく。 これは大き目の武器を使うチャンプよりも軽めの武器を使うこちらの方が有利だ。
普通ならリーチの差が不利に働く武器の相性も、攻撃パターンがダッシュ攻撃だと分かっていればむしろそれは弱点。 互いがダッシュで近付くのだから、かち合うまでが本当に一瞬なのだ。 それは人であろうとCPUであろうとも、反応出来る間合いではない。
ほぼ同時に間合いに入れば、振りの速いほうが有利。
相手にへばりつく様に間合いを離さず、それでたまにくらっても同時打ちになりコンボは続かない感じの試合内容。 そして体力が減ってきたら大きい1撃に注意する。
一旦引いて、空振りするつもりでレバー→中を入力。
タイミングが合った。
近付いてくる、出鼻を挫くようなチクリという1撃。
もう1度出すかというところで例の溜めモーションが来た。 バックジャンプで後方へガッツリ下がってもう届かないだろうという間合い。 横なぎに払う一閃だったのでなるべく大きくジャンプを繰り返しながら後ろへ下がり続け……。
ついにその攻撃をかわす、というかそりゃあ届くわけ無いのだけども。 それでも画面半分くらいは前進してからの横なぎだったので下がっといて良かった。
後は隙だらけの空振り後の硬直にメッタ打ちをくらわせてやる……!!
この流れで第2、第3ラウンドを取って無事に勝つことが出来た。
「ふっ……いい試合だった。 まさかリボンを同時奪取になるとはな」
つくづく、ストーリーと試合内容がかみ合ってないのが間抜けてるけども。
これで格闘モードもこの街で出来る分は終了となる。 書いてる本人が忘れそうになるくらいに冒険から離れていたが、これはRPGゲームなのだ。
いよいよ、旅支度に移れる。




