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終焉の楽園  作者: mimana
過去 (past)
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過去

初めまして。mimanaです。

今回が初投稿です。

よろしくお願いします。

綺麗な月が輝く夜のある時、

私は、目の前の光景に固まるしかできなかった。

私に、気づかすに口付けをしていたのは、この国の皇子であり、次期国王。

私、リリス・フィン・マテリアルの婚約者であるはずのウィリウム・ティル・ルカード様と

この国に神子として召喚されたマリア・ミヤギ様。

二人が怪しいと侍女たちが噂していたが、ウィリウム様を信じると決めた私は、その噂を否定し続けた。

これ以上二人が一緒に居るのを見ているのが辛くなり、部屋に戻った。

きっと、何かの事故で、口が触れてしまっただけだと必死に思い込もうとした。

一国の王の妻になる者が、己の感情に振り回されるのは、王の妻として相応しくないと教師のクリフト様に言われてきた。

明日、ウィリウム様に聞いてみよう。

そう決めて、私は、目を閉じて深い眠りにおちた。

その日の夜、彼が何処に誰と居たのか考えもせずに。


朝、私が起きてすることは、自己暗示のようなものだった。

本当の私を知る人は、家族以外誰もいない。

きっと、ウィリウム様さえ知らないと思う。

私が、生まれ育ったのは、この国、ルーカド国の公爵家だった。

私は、マテリアル家の長女として生まれた。

部屋で閉じこもって本を読んだりするよりも外で遊ぶのが好きだった。

木に登って、婆やに怒られたことも何回もあるし、知らない国の話をする旅人に、他の国の話を何度も

聞いたり、こっそり町に行くことも何度もあった。

そして、私が、10歳の誕生日、その日に私は、運命の出会いを体験した。

父が連れてきたのは、ウィリウム様だった。

私は、婚約者として彼を紹介されたとき、婚約者なんていらない!と反抗した。

でも、彼が、真剣に国を思う姿を見続け、その考えが変わっていき、私が、彼を支えようと決めた。

それから私は、外で遊ぶのを控え、母と教師に礼儀作法について学び始めた。

彼の隣に立った時、誰もが認めてくれる人間になりたくって必死だった。

何度も途中で嫌になり、止めたくなったがそのたびに、彼のことを思い出したり、会ったりすることで、

続けることができた。

そしてある日、彼に呼び出され、会いに行くと

「共にこの国を支えよう。

 今のお前となら、きっと良い国が作れる。」

私は、やっと彼に認められたんだと思った。

婚約者として出会って以来、あまり会話などは、なかったけれど、

この日を境に距離が近づいたと思った。

会話も増え、二人で過ごす事も多くなり、ずっと一緒に歩いていけるとそう、思っていた。

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