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「傀儡2」  作者: 強者☆
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「響-なげき-」2

ジャニスがいう通りに全てが上手くいくとは限らない・・・


新垣 紗江にリンクして彼女の中の人格と対話を行う・・・こんな事が本当に出来るのかが不安要素であった・・




だが、ここまで来て母さんを救い出せる方法はこれしかない以上、やるしかない・・


例え、俺が俺じゃなくなろうとも・・・




「どうせ・・守るものも失うものも最初からない・・・」




ジャニスは早速、準備を始めていた、色々な機材を準備し新垣紗江にヘッドギアを装着させていた


その横で俺は椅子に座りその行動をぼんやりと眺めていた


俺が哀川 京介になりきなければならない、会った事も話した事もない相手に成りきれるのだろうか・・・


何にせよ、やってみなければわからない・・・それが一つの兆しなのだから・・・





『準備はいいか?』




ジャニスはぼんやりしている俺に話しかけてきた




『あぁ・・』




『では、これを被ってくれ』




ジャニスは新垣 紗江に被せている物と同じヘッドギアを渡してきた、俺は受け取り頭へ取り付けた




『・・・被ったぞ』




『よし・・』




ジャニスはPCのモニターを映し、キーボードをたたき始めた




「カチャ、カチャ、カチャ・・・・・」




すると、目の前の新垣 紗江のまぶたが痙攣し始めた、そして手足をブルブルと小刻みに震わせた・・・


そして、モニター画面に真っ白な場所が映し出された




『その場所は?』




『紗江の意識の中だ、現在はニュートラル、つまり新垣 紗江自身の人格に居る』




『紗江自身・・・そんなことが分かるのか?』




『言っただろう、紗江のプログラムは私が組んだと・・・』




『そうか・・そうだったな・・俺がそこに入り込み呪文で傀儡を呼び出すんだな』




『一応はその予定だ、だがこちらの思い通りに進めばという事だ』




『指定以外の傀儡が出てきて気を付けなければならない奴はいるのか?』




『真美だ、彼女は凶暴な傀儡だった・・・』




『真美・・気を付けないとな』




『逆上させてはいけない・・・そして万が一は呪文で封じ込めろ』




『わかった』




『それともう一点だが・・注意点がある』




『なんだ?』




『全ての人格は過去の記憶を元に構成され、過去と共に生きている・・・』




『・・・』




『お前が哀川 京介に成りきれない場合、本物の京介さんが過去の記憶と共に現れる可能性がある』




『哀川 京介と会うことが出来るのか?』




『わからない、だが、傀儡達の過去に記憶には必ず彼が存在する・・原理で考えると可能性は否定できないという事だ』




『そうか・・俺はその時どうすればいいんだ?』




『彼達に君が見えるかどうかは定かではない・・・その時は眺めてるがいい・・・過去の経緯として・・』




『そうか・・・俺と出会う事で傀儡達の過去がかき消されることはあるのか?例えば・・死なずに救う方法があるとか・・・』




『過去は塗りかえすことが出来ないだろう・・プログラムがそう組まれている以上あり得ない事だ・・・万が一変更が行われる時は君は帰ってこれなくなる可能性がある』




『紗江の中の人格の一人になるということか?』




『原理的にはそういう事になる』




『流れにそって彼に成りきるということか・・・だが、俺は傀儡達の過去を100%知るわけではない無理があるんじゃないのか?』




『君の脳に傀儡の過去のデータを送信する、その通りに君は動けばいい・・そしてその中でてんてんを救う鍵を見つければいい・・』




『・・・難しいな・・・』




『恐らく、君のやるべきことは最後だけだ』




『何をするんだ?』




『傀儡達の最後を見届けた後、扉をロックするんだ』




『ロック?』




『最期、傀儡達は君に何かを投げかけるはずだ・・・哀川 京介として・・』




『・・・どうやって・・・』




『破壊の呪文だ・・葬ってやるんだ・・・』




『そんなのプログラムで出来るんじゃないのか?』




『やれるならとっくの昔にやってるさ、紗江自身、中の傀儡達は彼の声の呪文でなければ反応しない・・そこが出来ない理由なんだ』




『ボイスレコーダーに入ってないのか?』




『入っていたさ・・・だが、消されてしまったんだ・・・ある人格に・・・そいつは自分の人格と共に呪文と共に消えたんだ』




『ある人格・・・リストにない奴か?』




『あぁ、「佐原」という男だ、彼が紗江の中の人格にあり、京介さんを憎むあまりこのような手段を取ったようだ・・・』




『防げなかったのか?』




『あぁ・・この深層は新垣 紗江が全てを語ってくれたんだ・・・』




『紗江、自身の人格という事か?』




『そうだ・・それ以来、彼女の中でのプログラムが暴走するようになった・・・彼女は最愛の人を自分の手で殺しているんだ、それが佐原なんだ』




『よくわからないな・・・』




『何れ、君も体感する事だ、その時に知ればいい・・・』




『わかった・・・』




『では、始めるぞ・・いいな』




『あぁ』




俺は新垣紗江の目の前に座り目を瞑った・・・




横からはジャニスが操作しているのだろう・・機材が動き始める音が聞こえた・・・




ハードディスクが高速回る音・・・




何やら機械的な物が動く音、そして薬物のようなものが蠢く音・・・




『行くぞ・・・小川 京介・・・相手は傀儡NO1「結衣」だ、データを送信する』




俺は小さく頷いた・・・




「カチッ」




ジャニスの話した後、カーソルをたたく音共に眩暈と眠気に襲われた・・・


目を瞑ってるはずなのに目の前がぐるぐるとまわりだし落ちるように意識が遠のいていった・・・・





暫くすると・・・モニターで見た白い世界に俺は居た・・・




「何もない真っ白な世界・・・・」




俺の頭の中には「結衣」という女性の過去が知らされていた・・・




心を落ち着かせ辺りを見渡すと白い世界に幾つかの扉があった・・・




ここで傀儡を呼び出し、そのドアに入るのだと無意識にそう感じた、きっとそれはジャニスがそうデータをそうしているのだろうと感じた





小川 京介は「結衣」の名を呼んでみた






『結衣!』





白の世界に大きく京介の声がこだました・・・・





「ゆい・・・ゆい・・・ゆい・・・」





すると、一枚の扉がゆっくりと開いた





「ギギギ・・・・」





「あそこか・・」




京介は扉に向かい歩き出した





扉の近くまで行くと異様な雰囲気と何か異様な香りがした




「なんだ・・?」




扉に手をかけようとしたとき、突然扉がバーンと開いた・・・















そこに体を小さく丸め椅子に座る・・結衣と思われる女性がいた・・・・








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