「記-さけび-憶」 11
Ⅹの脳裏に昔の事が思いだされた・・・
「佐原だ・・・これは佐原が殺されたときの記憶だ・・このままでは殺される・・・」
『私は佐原じゃない!目を覚ますんだ紗江!』
その言葉は届くことなく、紗江はⅩの首に手を掛けた
ジワジワとめり込むように締め上げてくる手の力は少女の力とは思えないほどの力だった・・・
「サタン」の人格に翻弄され、本来人間持つべき最大限の力が引き出されていた・・
紗江は薄ら笑いを浮かべⅩの首をじわりじわりと絞めはじめた
『アハハハハ!苦しいの?・・・嘘ね・・だって固くなってきているじゃない・・・ニヤリ』
紗江は片手に体重をかけⅩの首を押しつぶしてきた、そしてもう片方の手でⅩの陰茎を掴んだ
『入れたいんでしょう・・・・この変態野郎が・・・』
そう言うと紗江の顔は見た事もないような怒りの形相に変わった・・・
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[HEAVENS事務所]
ジャニスは(株)MIOで起きている出来事を確認するのが遅れていた
小川京介がホテルを出て(株)MIOを目指すであろうと予測したジャニスはその展開がスムーズに行われるようにプランを組んでいたからであった
「彼の歩むべき道は決まっている・・本人が望もうとも望まなくともな・・・」
ジャニスは役員席に座り時計を見た・・・
「遅いな・・・」
何事も逐一報告のある「Ⅹ」からの都内にいるにも関わらず連絡が一時間以上ないのに気が付いた
「パチン」
ジャニスは不審に思い、目の前のモニターに(株)MIOの中を映し出した・・・
「カチ・・」
数台設置されている監視カメラがそれぞれの場所を映し出した
「居ないな・・・」
モニターには紗江の部屋が映し出されていた
ジャニスは続いてカメラが設置されている場所を次々に映し出した・・・
「まさか・・」
脳裏にⅩを必要以上に拒む紗江の姿が浮かんだ・・・過去に傀儡の人格形成が不完全な頃によく見られていた・・
食事を運ぶⅩに対し凶暴的になっていた・・
「カチ」
モニターには紗江の部屋へ続く廊下部分が映し出されていた・・そこに紗江の姿があった・・
手には何かを持たれているように見えた、そしてⅩは頭を押さえて床へひれ伏せていた・・・
「真美の人格か・・クソッ・・・あの人格は不安定すぎるっ」
慌てるようにジャニスはコートを羽織り(株)MIOへと向かった
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(株)MIOにジャニスが着いた・・・
セキュリティーを解除し急いで紗江の部屋の方へ向かった・・・
「間に合ってくれ!」
「タッタッタッタ・・・」
薄暗い廊下の先に二人の姿が見えた・・・
紗江はⅩの陰茎を掴み、自分に挿入しようとしていた
「何故だ?何故あんなことをしようとしているんだ?」
「紗江の今の人格は「真美」ではないのか・・・」
Ⅹは体を痙攣させ今にも息絶えそうな感じだった
ジャニスは紗江の体を放そうと掴んだ
『紗江、辞めるんだ!紗江!』
『うるさいわね!佐原さんは私と一つになりたいのよ!!消えろ!クズ!』
「佐原・・・?・・紗江の人格に植えつけられていたサタンが存在していたのか?」
急いでコートのポケットからレコーダーを取り出した
「こうなれば、やはり「彼」でなければならないのか・・・・」
レコーダーをⅩの上に馬乗りになる紗江の耳元へ近づけスイッチを押した・・・
「カチ」
『ガラスの破片』
レコーダーから哀川京介の肉声で呪文が唱えられた・・・
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