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ゲームスタート!

 「ねえ、起きて!ねえ、ねえったら。」

耳もとで女の声がする。

そんなはずは無い、なぜなら俺は一人暮らしをしている。

しかも人目に着かない山の中の小さな一軒家だ。

俺、賀茂別かもわけ らいは自分で言うのもなんだが凄く運がいい。

福引きをすると特賞がとれるし、宝くじも100%当たっている。(金額に差はあるが)

99%死ぬと言われている病に罹ったのに一月で治ったりなど、とにかくすごい幸運なのだ。

そのせいでマスコミなどに追われて結果、ここに住んでいる。

そんな場所に俺以外に人がいるなど、そしてそれが女などということは絶対に有り得ない。

 「もう、早く起きてよ雷、雷ったら!」

よく聞くと、この声どこか聞き覚えがある。

まだ眠い目を開くとそこはとにかく広い真っ白な部屋だ。

一瞬、思考回路が止まっってしまった。

確かここは俺の家の俺の部屋のはずだ、なのになぜこんなに広い?

しかも家具が見当たらないし、(部屋の中心にあるやたらでかい正方形の布の掛かったテーブル意外は、だけど。)

そして何故か俺は何も掛けず床に寝ている。

なのに寒くない。

時期はもう12月の後半に入ったはずなのにこの部屋はとても暖かかった。

「もう、やっと起きてくれた。」

聞き覚えのある方に顔を向ける。とそこにいたのは幼馴染の吉備津姫だった

。彼女、吉備津きびつ ひめは幼馴染で、生まれつき霊感が強く、何度もテレビに出たことがある。

本人曰く、

「私は、霊媒師やお払い屋じゃありません!霊のカウンセラー的存在なだけです!」

とのこと。

「ねえ雷、ここどこ?私気付いたらここにいたんだけど・・・」

「さあ、俺にも解んないよ。家で寝てたはずなのになんでこんなとこで寝てんだ?」

「私だって解んないよ。幽霊さんたちも知らないって言ってるし」

「そっか・・・でも俺は久しぶりに会えて嬉しいよ」

「もう!そんな冗談いってないで早くここから出よ」

吉備津はそういうと部屋の端にある扉に行こうとした。すると、

「まて、その魔界のゲートはまだ閉ざされている」(あそこの扉はしまっている)

「な、何?あの人」

「あれは典型的な中二病だな。しかもかなり末期っぽい。」

「ってことは何?扉は閉まっているぞ的なことが言いたかったの?」

「多分な。それに見てみろ」

「ん、何?」

「あの扉は指紋認証タイプだ。絶対に開かない」

「だな、それにあんたら以外の四人全員が試したけど、時間の無駄で終わったからな」

「・・・あれ、開かない・・・」

「全く、部屋の鍵で指紋認証式ってどんだけ神経質って話よ!!」

後ろを見ると、先程の声の主であろう人達が立っていた。

その人達の顔を見て、雷は腰を抜かした。皆テレビに出ている有名人ばかりだった。

まず左の人が九頭竜くずりゅう 狭霧さぎり占いの天才でその的中率は40%と占い師の中でも群を抜いている。が、かなりの中二病だ。

次の人が賀夜かや 奈留美なるみ心理学の天才で、よく警察に協力して犯人を捕まえているらしい。噂では解決している事件の45%は彼女の協力のおかげだ。

次が闇御津くらみつ 事解ことさか究極の御曹司でその帝王学をつかってあらゆる分野に精通しお互い警察に協力している奈留美とはライバルの様な存在。

最後は御食津みけつ 阿須波あすは超売れっ子小説家で、すでにベストセラーの小説を何本も出している。

「はいはーい!みなさんようこそぉ~!!私は主催者の〈      〉でーすっ☆」

急にやたら明るい音楽とやたら耳にさわる声で放送が流れだした。

「みなさんはぁ~厳選な審査の結果ぁ~選ばれちゃいまいた~選ばれたあなたたちにぃ~~拍手ーー!パチパチパチ~」

「お前、いったい誰なんだ!!」

「言ったじゃなぃ~〈      〉だって☆」

「だーかーらっ、雑音で全く聞こえないんだよ!!」

「そぉなんだぁ~でも特に教えたとろで何も変わらないし~!!まぁ、それよりみなさんに少しお話があるのでぇ、全員テーブルに集まってくださぁ~い☆」

「久々に感に触る声を聞いた気がする」

吉備津が真面目な顔でそう言った。

「こぉゆう時、何かのイベントが発生しやすい・・・」

「俺の魔眼もあそこにいけと囁いているようだしな」(みんなあそこに行くみたいだし、俺もいく)

阿須波と狭霧はテーブルに向かうようだ。

「私は嫌よ!こんないかれた部屋を作って、あんな放送を流すような奴の言う事を聞くなんて!!」

「俺も反対だ、あんなの言うこと聞く根拠がない」

奈留美と事解は行かないみたいだ。

「奈留美さんと事解さんも行こ?行けばここから出る方法も教えてくれるだろうし、話だけでも聞いてみない?お願い!!」

「・・・はあ、しかたないね、聞くだけ聞いてあげるわ」

「ありがとー!!!」

「・・・吉備津って人を乗せるのうまいよな」

「何かいった?」

「いやなんでもない」

「そう?、それより私たちも早くいこ!」

「そうだな、ほんとそれしか今できること無さそうだし」

「そうだよ!幽霊さんも悪い子は居ないみたいだし、じゃぁ早く行こ」

 全員がテーブルにつくと椅子がおいてあり、そこに自分の名前の書いた封筒がおいてあった。

そして全員が椅子に座るとまた、あの音楽とともに放送が流れだした。

「みんな~位置についてくれたみたいだね~☆さあじゃあ~早速ですが~みなさんにはゲームをしてもらいま~す!!な・ず・け・て!「マイナスゲーム」パチパチパチ!」

「いきなりだなおい」

「マイナスゲーム?なにそれきいたことないんですけど・・・」

「知らない・・・」

「我の原書にもその様な記述は記されてなかったぞ!」(俺も知らない)

「んじゃあ、ルールを説っ明するよー。ルールは超~簡単!それぞれの規則にのっとって~ゲームをして~『勝者』をだすだけで~す☆」

「え、それだけ?」

「ノンノンノン!まだ掛け金と勝利条件の説明がまだですよ~。

そんじゃあ次に~掛っけ金の話ね~。

ゲームをするには~掛け金が必要☆

もっちろん拒否権はありませ~ん!絶対参加で~す!

もしゲームの参加を~拒否した場合、予め体に仕掛けちゃった爆弾が爆発しちゃったりするのでそのつもりで!

信用できない場合は~、手を上げてくれたら~その場で爆破してあげま~す!!

そして掛け金は「あなたの持っている、大切なもの全て」で~す!

例えばー『家』とか『金』とか『家族』とか『自分』だよー!!掛け金は人により種類は異なるけど~全員に共通してある掛け金は、『金』『家、土地』『人権』『自分』の四つで~す!

掛け金のリストは~みんなの封筒の中にあるから~ちゃんと確っ認してねー。

次に勝利条件の説明☆

勝利条件、それは『負ける事で~す☆』

は?

何をいってるんだ?

勝利条件で負ける?

なにかのびっくりなのか?

みんな呆気に取られていた。

「説明を続けるよ~☆

さっき言った通り~勝つには負けるしかありませ~ん!

負け続ける事、それが勝ち続ける事につながりま~す☆

次に~敗北条件☆

条件はいたってシンプル!『掛け金を全て無くす事』です☆

つまり、自分以外の人全員に負けることで~勝者となり、ここから出ることができるので~す☆

最後に注意事項!

これはゲームなので~反則やズルをした場合、そく爆破!

そして掛け金で始めから『自分』を選択した場合、『掛け金全ての没収』となりま~す☆

基本的に~『自分』は最後の掛け金だと思っといてね☆

あ、『人権』なら最初に掛けても全然問題ないから☆

以上でマイナスゲームの説明終わり!じゃあさっそく!ゲームスタート!!」


    

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