僕の思い。
「な、何だよ!何なんだよお前!!」
「お、おおお、お前なんか、怖くないぞ!!ぼぼ、僕だって男だ!やるなら、相手に、なってやる!!!」
威嚇しているのに、去勢を張っているだけという事が否めない。目の前にいる、その女に。
震える声を悟られまいと、一生懸命に牽制する。
「あぁあああぁあぁあ…うっ…ゲッうぅぅ」
呻き声のような声を挙げ、時々ゲップのような音を漏らす。
「う、うわぁぁぁああぁぁあああ!!!!」
思わず叫び出してしまった。
階段から駆け上がってくる足音。直後、部屋の扉が勢いよく開く。そこに立っているのは僕の母さんだ。
「どうしたの!?」
驚いた様子で僕に聞いてくる。そこにはもう、“あの人”の姿はなかった。
どうしたのって……僕にも……僕にもわからないよ……。
目が覚めて、いきなりこんな事になるなんて……。
この人は、僕がどこに行こうと着いてくる。嫌だよ、怖いよ、助けてよ、誰かぁ。
「ぅぅう、ぅええぇぇぇえ!」
嗚咽を混じえながら、僕は泣きじゃくっていた。そして、絶望していたんだ。“この現実”に。
「も、もう夜中だし、ね?怖いなら私と一緒に寝ましょ?ね?」
母親が宥めてくる。惨めだ。僕は、“どこにいたって”惨めなんだ。
僕にだってやり直したいことなんて沢山あるのに、畜生……!チックショウ……!!!
怒りと悲しみがぐちゃぐちゃになって。
頭が……感情が……グルグルと目眩のように歪んでいく。
少しずつ、少しずつ……僕が僕じゃなくなっていく。
あぁ、この世界に、神様なんていないんだ。
それでももし、神様がいるって言うのなら、僕は……
僕は絶対に神様を許さない!
引き続き、お楽しみくださいm(_ _)m